コイコイ

1、コイコイの歴史
 コイコイは花合わせを応用したゲームであるから歴史は古くない。ゲーム性が大きいので賭場で遊ばれることは無い。もっぱら庶民の間で遊ばれ、大正から昭和にかけて大流行した。

2、道具
 花札12種×4=48枚を用いる。

3、基本のルール
 コイコイは2人で遊ぶゲームである。札をめくって月数の多い方が親となる。親は4枚ずつ裏向けて相手と自分に配り、4枚を表にして場に出す。これを2回繰り返す。残りは伏せて山札とする。いわゆる「場八に手八」で、各自8枚の手札を持ち、場には8枚がさらされていることになる。
 まず親から始める。場と手を比べて同じ種類の札があれば、その札を出して場札に合わせ、山札から1枚をめくる。めくった札が残りの場札と同じ種類ならそれも合わせて取れる。もし場に取れる札が無ければ手札1枚を場に出す。めくった山札が場と合わなければ取れない。取った札は自分の前に表向きに並べておく。こうやって交互にプレイし取った札で役を作ることを目的とする。

コイコイの役を図に示す。
コイコイ
コイコイ
コイコイ 五トウ、五タン、十カスは役ができた後、1枚増えるごとに1点が追加される。

 なお配られた手札に「手四(てし)」(同じ月の札が4枚ある)または「喰付(くっつき)」(同じ月の札が2枚ずつ4組ある)がある場合は即座に勝負が終了するというルールもある。いずれも8点役である。

 どちらかが役を作って勝負を終わらせたらその役の点数が貰える。しかし相手に役ができそうになく、さらに点数が増える状況なら「コイ」と宣言して勝負を続けることができる。この場合は点数計算が倍になる。さらに「コイ」と宣言すれば4倍である。もう1回なら6倍となる(「コイ」と宣言しても点数計算を倍にしないというルールもある)。しかし「コイ」と宣言しても相手が先に役を作れば勝負終わりである。その分の賭け金を支払わなければならない。
 コイコイはいつ勝負を終わらせるかの判断が重要なゲームである。