囲碁AIの導入方法
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囲碁AIは多くのプログラムが作られていますが、そのうちソースが公開されていて無料で使えるものの導入法を紹介していきます。(説明に用いている図の上にマウスポインタ-を持っていくと大きい図になることがあります)
※※ここに紹介した囲碁AIは、AQ-v4以外グラフィックボード(GPU)の無いパソコンでも、すべて動きます。※※
囲碁AIを使っていると、いつの頃からか強制終了されるようになったという人を見かけます。そういう人は一度パソコンのクリーンアップを試してください。


【囲碁AIメガパック】
この英語版「囲碁AIメガパック」は韓国版「囲碁AI統合プログラム」からあまり使われないツールやエンジンを削除したもので、日本の私たちにはこれで十分と思います。
ELF、KataGo、LeelaZero、minigoなどほとんど総ての囲碁AI、さらにSabakiやLizzieなどの囲碁ツールも入っています。

※※※注意※※※
1.Cドライブ直下に Lizzie、LizGoban、KaTrain、Lizzieyzy、Sabakiのフォルダがあると、「囲碁AIメガパック」のフォルダに取り込まれます。残しておきたい場合は名前を変えておくなどしてくだい。
2.すでにSabakiをインストールしている場合、このプログラムをインストールすると既存のSabakiの登録エンジンが書き換えられます(逆も同じ)。
Sabakiの使用するエンジンは「C:\Users\ユーザー名\AppData\Roaming\Sabaki」に登録されているので、このフォルダを別の場所にコピーしておくか、または名前を変更して、使うときだけSabakiに名前を変えるという手もあります。なお、このフォルダは隠しフォルダの中なので、エクスプローラーのオプションで隠しフォルダが見えるように設定しておく必要があります。
同様に、KaTrainの設定ファイルは、「C:\Users\ユーザー名\.katrain\config.json」として作成されます。KaTrain.exeが複数ある場合、どれもこの設定ファイルを使うので、それぞれの設定内容が違う場合は注意が必要です。
3.デスクトップにLizzieやSabaki、LizGoban、KaTrain、Lizzieyzyのアイコンが既にあると書き換えられます。残しておきたければ名前を変えるなどしてください。


手順1
こちらがダウンロードページです。現在のバージョンは v4.20.0です。
ここの「BadukMegapack v4.20.* for Windows」の下のリンクからダウンロードしてください(容量が2.3Gbほどあります)。
ダウンロードサイトが複数ありますが、中身は同じ物です。download1からのダウンロードに失敗した場合は他を試してください。
Microsoft Edgeの場合、セキュリティ警告「Baduk_AI_Megapack...はお使いのデバイスに問題を起こす可能性があるため、ブロックされました」が出た場合は「・・・」の「保存」をクリック、次いで出るウィンドウの「詳細表示」をクリックして「保持する」を選択すれば保存されます。

なお、GPUの無い比較的低性能のパソコンの人向けにライトバージョンが掲載されています。Windowsが32bitでも動きます。こちらからダウンロードしてインストールしてください。

手順2
ダウンロードしたBaduk_AI_Megapack_v4.19.*_x64.exe をダブルクリックまたは開くとインストールが始まります。

インストールの初めに、お使いのパソコンのGPUの種類を聞いてきます。自動的に検出された名前が呈示されるのでそれにしたがってください。よく分からなければ「dxdiag」などであらかじめ確認しておいてください。

GPUを単体で搭載していない(グラフィックカードの無い)パソコンの場合は「4 - CPU embedded GPU (Intel or AMD)」を選択してください。
こちらの記事が参考になるでしょう。

インストールの最後に、Katagoのgtp.cfgのセットアップをするかどうか聞いてきます。
「n」と入力するとルールも何も設定されませんが、「Baduk AI Softwaresフォルダ」に「Generate KataGo Config」というツールがあるので後から設定できます。
「y」と入力してセットアップする場合は、ここで日本ルールにするなど詳細な設定ができます。「What rules ...」と聞かれたら「japanese」と入力、あとは何か聞かれて「default n」とあれば「n」を選択、「Leave blank for...」とあればエンターを押します。

セットアップの最後に「Skip performance tuning (y/n)?」で、「n」と入力すれば、お使いの環境に最適なチューニングをしてくれます。「n」と入力して、その後「Leave blank ...」とあればエンターを押します。

インストールが完了すると、デスクトップに図のようなフォルダ(Baduk AI Softwares)ができています。

手順3
フォルダの中身です。katrain、Lizzie、LizGoban、LizzieYzyとSabakiが入っています。その他のアイコンの意味は、
「Contribute KataGo Training」は、KataGoの分散トレーニングに参加できます。パソコンをしばらく放置するようなときにKataGoの強化に参加しましょう。
「Generate Katago Config」は、Katagoのgtp.cfgの編集ができます。
「Update Option」は、メガパックに新しい更新ファイルがある場合更新します。
「Update KataGo Neuralnet」、「Update SAI Network」は、 それぞれ最新のweightsファイル(networkファイル)をダウンロードするためのものです。

もしもGPUに NVIDIA RTX 2000シリーズ以上を持っているなら KataGoのTensorRT版を使えます。メガパックをインストールした後に、TensorRTのページから「KataGo1.14.1_TensorRT_for_Megapack.exe」をダウンロードして起動してください。
その後、KataGoをopencl版などに戻したい場合は、lizzieフォルダにある「katago_change.bat」を起動して変更してください。

手順4 Lizzie実行
Lizzieのアイコンをダブルクリックして起動すると、Lizzieの碁盤が現れます。メニューその他は日本語になっています。
上部メニューの右端「エンジン」をクリックすると、現在使えるエンジンのリストが現れますから好きなエンジンを選びます。

なお、このLizzieは hope366さんのLizzie改良版が使われています。

エンジンをKataGoにしてスペースキーを押し、分析実行中にすると選択手に数字が3つあります。上から勝率、試行回数、目数差です。KataGoは目数差も学習しているのが他のエンジンと違うところです。

なお、使い方はLizzieの使い方をご覧ください。


手順5 Sabaki実行
Sabakiの使い方はこちらを見てください。
Sabakiを起動し、「Engines」→「Manage Engines」をクリックするとエンジン登録画面になりますが、すでに登録されていますので好きなエンジンをすぐ使えます。

Sabakiの盤面に石があるとき、上部メニューで Engines→Atacch…で分析に使うエンジンを指定し(白黒どちらでもいい)、次に任意の局面でF4キーを押すとLizzie風の勝率予想手を示してくれます。
候補手にマウスポインタを持っていくと、以降の予想手順を示してくれるのはLizzieと同じです。

手順6 LizGoban実行
上部メニューの「Preset」で、使用するエンジンを選べます。オリジナルのLizGobanはLeelaZeroとKataGoのみですが、メガパックでは他のエンジンも選択できます。
Katagoを使用する場合、「Edit」でコミと日本ルールを含むさまざまなルールに変更できます。「File」で19路盤の他に13路と9路を選べます。

手順7 katrain実行
画面左上のメニューアイコンをクリックすると設定窓が出ます。

使い方はKaTrainの項、また、katrainのページをご覧ください。

手順8 LizzieYzy実行
使い方はLizzieYzyの項、また、LizzieYzyの使い方をご覧ください。


※※修正・追記(Mar. 12, 2024)※※





【AQ】
手順1
AQの最新版(現在は v.4.0.0)は以下でダウンロード
https://github.com/ymgaq/AQ/releases
AQ_windows.zipをダウンロードして、適当な場所に展開してください。
しかし、動作環境が1.Nvidia製GPU、2.CUDA Toolkit 10.0 or 10.2、3.TensorRT 7.0.0となっているので、一般ユーザーではハードルが高いと思われますが、動作環境を満たせば起動できます。

動作環境がなければ、下の v2.1.1のAssetsにある「AQ-mini_win.zip」(CPU only用)か「AQ_win.zip」をダウンロードしてください。


【v.4の導入手順】
1、GPU向けのツールであるCUDA(クーダ)をインストールします。
詳細はCUDAのインストールをご覧ください。cuDNNもインストールしてください。

2、TensorRT 7のダウンロード
詳細はTensorRTのダウンロードをご覧ください。

3、AQ-v4へのコピー
上でダウンロードして展開(解凍)したTensrRT 7のフォルダの中のlibフォルダの中身を全部AQのフォルダにコピーします。

Lizzieが動いているなら必要ないかも知れませんが、念のため「Visual Studio 2015、2017 および 2019」にあるvc_redist.x64.exeを実行して Visual C++ をインストールしておきます。

4、ルールの設定
AQのフォルダにある"config.txt"をテキストエディタまたはメモ帳で開き、日本ルールなら「--rule=1」「--komi=6.5」と書き換えてください。
さらに詳しい使い方などはREADME.mdをお読みください。日本語で書いてあります。

v2.1.1のAQの場合
詳細な設定はAQのフォルダの中にある「aq_config.txt」を変更します。
初期設定では「-gpu count =1」「-thread count =4」となっていますが、スレッド数など環境によって変更できます。
「-main time[sec] =0」はAQの持ち時間を秒で入力します。「-byoyomi[sec] =5」は持ち時間が無くなったときの秒読み時間(秒)です。
「-japanese rule =off」「-komi =7.5」は日本ルールにするなら、それぞれ「on」「6.5」とします。
「-use pondering =on」はAI同士の対戦では「off」にします。


手順2
AQを対局させるためのツール「Sabaki」のダウンロードと使い方はこちらを見てください。

手順3
Sabakiのエンジン登録画面で、
「無名のエンジン」には適当な名前(AQなど)
「パスを入力してください」とある左のカバン型のアイコンをクリックしてAQのフォルダの中にある「AQ.exe」を指定します。
「引数なし」以下はそのまま無記入でかまいません。
入力が終われば右下の「閉じる」をクリックします。

以上の準備で動くはずです。対局設定をして相手をAQにして対局すればいいです。初手を打つまでに時間がかかることがありますが、打ち始めれば数秒で打ってくれます。



Lizzie-0.7にAQ-v4を組み込む

1.LizzieフォルダにAQ-v4フォルダをコピーします。
2.Lizzieのconfig.txtをテキストエディタまたはメモ帳で開き、図のようにAQ.exeを登録します。例えば「"./AQ-v4/AQ.exe --lizzie -w AQZ",」
3.「lizzie.jar」を開く、またはダブルクリックしてLizzieを起動し、エンジンメニューでAQZを選択すれば搭載したAQが動きます。


※※修正・追記(May, 25, 2020)※※





【Minigo】
MinigoはAlphaGoZeroのアルゴリズムに触発された Brian Lee氏が開発し、当初「MuGo」として大会に出場していたものを改修してオープンソース化したものです。
このAIは他のAIと強さを競うものではなく、皆で開発を楽しむというコンセブトのようです。そのためか布石も独特で、打ってみると人間くさい面を感じさせます。
現在v.17まで開発が進んでいるようですが、ウェイトファイルはv16のものがLeelaZero用に変換されています。
手順1
公表されている学習ずみweightsファイルは表の 001144-two-lions(BestModel)で、LeelaZero用に変換されたものはこちらにあります。この表の一番上、v16-19x19/models/001144-two-lions_converted.txt.gzをダウンロードしてください。
また同じ物が Leelaのウェイトファイル倉庫にもあります。2019-Feb-13 17:23のものです。
手順2
ダウンロードした学習ずみweightsファイル名を「minigo.gz」に変更して、LeelaZeroのweights.txtのあるフォルダにコピーまたは移動してください。

手順3
Minigoを対局させるためのツール「Sabaki」のダウンロードと使い方はこちらを見てください。

手順4
Sabakiのエンジン登録画面で、
「無名のエンジン」には適当な名前(MiniGoなど)
「パスを入力してください」とある左のカバン型のアイコンをクリックしてLeelaZeroフォルダの中にある「leelaz.exe」を指定します。
「引数なし」にはいろいろな引数を書きます。例として私は(-g -t 4 -p 1000 --noponder -w minigo.gz)としました。(このへんはLeelaZeroと同じですが、weights.txtをminigo.gzに変更するのを忘れないでください)
※※no ponderの前の「-」が2つあることに注意※※
「初期化コマンド(; -separated)」で考慮時間の設定です。例えば、「time_settings 0 15 1;」とすれば、持ち時間ゼロ、秒読み1手15秒となります。
入力が終われば右下の「閉じる」をクリックします。

手順5(実行)
Sabakiの上部メニューの「ファイル」から「新規」を選び、対戦設定を記入すれば対戦できます。例えば、黒を自分、白をLeelaZero(minigo)にするなら黒の欄の横のレ点マークをクリックしてマニュアル、白い欄の横のレ点マークをクリックしてエンジン接続からMiniGoを選択します。囲碁AIを他にも導入していれば、AI同士を戦わせることもできます。その場合、両方のAIを相手の考慮中は分析一時停止(--noponder)に設定することが必須です。
以上でminigoの思考部分がLeelaZeroで実行されることになりました。
なお、エンジンが互先の黒または置き碁の白の場合はF10、エンジン同士を対局させるときは F5を押すと対局開始します。


Lizzie-0.7にMinigoを組み込む

1.上で名前を書き換えた「minigo.gz」をLizzieフォルダのlizzie.jarのある場所にコピーします。
Lizzieを初めて使う場合は、一度Lizzieを起動しておきます。
2.Lizzieの「config.txt」をメモ帳またはテキストエディタで開いて、図のようにMinigoを記入します。
例えば 「"./leelazero/leelaz.exe -g -t 6 -w minigo.gz",」
3.「lizzie.jar」を開く、またはダブルクリックしてLizzieを起動し、エンジンメニューでminigo.gzを選択すれば搭載したMinigoが動きます。


※※修正・追記(May. 25, 2020)※※





【ELF OpenGo】
ELF OpenGoはFacebookがAlphaGoZeroと同じ方法を再現して強化し、2018年5月に公開したものです。Windowsで動くバージョンも公開されていますので末尾に記載します。
ここでは一般的な手法すなわち、学習ずみweightsファイル(LeelaZeroのweights.txtのようなもの)をLeelaZero用に変換して、思考部分をELF、実行部分をLeelaZeroとした疑似ELFの手法を説明します。
従って、CPU版、GPU版でもLeelaZeroが動いていることが前提です。

手順1
公表されている学習ずみweightsファイルは現在以下の3つで、それぞれLeelaZero用に変換されたものがあります。
pretrained-go-19x19-v0 (May 2,2018) 62b5417b64c46976795d10a6741801f15f857e5029681a42d02c9852097df4b9.gz
pretrained-go-19x19-v1 (Jul 31,2018) d13c40993740cb77d85c838b82c08cc9c3f0fbc7d8c3761366e5d59e8f371cbd.gz
pretrained-go-19x19-v2 (Feb 13,2019) 05dbca157002b9fd618145d22803beae0f7e4015af48ac50f246b9316e315544.gz
LeelaZero用に変換されたファイルはこちらにありますので探してください。
CtrlキーとFキーを同時に押して現れる検索窓にファイル名の最初の文字6~10文字くらいを入力すれば検索出来ます。またはページトップのメニューで「Date ↓」をクリックして掲載日をソートすれば分かりやすくなります。(ただし v0はJul 11,2018)

手順2
ダウンロードした学習ずみweightsファイル名を「elf.gz」に変更して、LeelaZeroのweights.txtのあるフォルダにコピーまたは移動してください。

手順3
ELFを対局させるためのツール「Sabaki」のダウンロードと使い方はこちらを見てください。

手順4
Sabakiのエンジン登録画面で、
「無名のエンジン」には適当な名前(LeelaZero(ELF)など)
「パスを入力してください」とある左のカバン型のアイコンをクリックしてLeelaZeroフォルダの中にある「leelaz.exe」を指定します。
「引数なし」にはいろいろな引数を書きます。例として私は(-g -t 4 -p 1000 --noponder -w elf.gz)としました。(このへんはLeelaZeroと同じですが、weights.txtをelf.gzに変更するのを忘れないでください)
※※no ponderの前の「-」が2つあることに注意※※
「初期化コマンド(; -separated)」で考慮時間の設定です。例えば、「time_settings 0 15 1;」とすれば、持ち時間ゼロ、秒読み1手15秒となります。
入力が終われば右下の「閉じる」をクリックします。

手順5(実行)
Sabakiの上部メニューの「ファイル」から「新規」を選び、対戦設定を記入すれば対戦できます。例えば、黒を自分、白をLeelaZero(ELF)にするなら黒の欄の横のレ点マークをクリックしてマニュアル、白い欄の横のレ点マークをクリックしてエンジン接続からELFを選択します。囲碁AIを他にも導入していれば、AI同士を戦わせることもできます。その場合、両方のAIを相手の考慮中は分析一時停止(--noponder)に設定することが必須です。
以上でELFの思考部分がLeelaZeroで実行されることになりました。
なお、エンジンが互先の黒または置き碁の白の場合はF10、エンジン同士を対局させるときは F5を押すと対局開始します。


Lizzie-0.7にELFを組み込む

1.上で名前を書き換えた「elf.gz」をLizzieフォルダのlizzie.jarのある場所にコピーします。
Lizzieを初めて使う場合は、一度Lizzieを起動しておきます。
2.Lizzieの「config.txt」をメモ帳またはテキストエディタで開いて、図のようにELFを記入します。
例えば 「"./leelazero/leelaz.exe -g -t 6 -w elf.gz",」
3.「lizzie.jar」を開く、またはダブルクリックしてLizzieを起動し、エンジンメニューでelf.gzを選択すれば搭載したELFが動きます。


ELF本体を直接動かす方法を説明します。
ELFはCUDA10.0が必要と公式ページに書いてありますが、GPUの無いCPUのみのパソコンでも動いたので、GPU有りでCUDAもあれば最高のパフォーマンスを得られるという意味かもしれません。
なお、Sabakiで動かすとき、コミを認識しないというSabakiの警告が出る場合があります。Sabakiのバージョンによって警告が出たり出なかったり安定しません。警告があってもプレイすることは可能です。

Windows版のELF本体はこちらのページの中段、「ELF OpenGo Windows binary」をダウンロードして保存し、適当な場所に展開してください。

Sabakiを起動して、ELFのCPU、GPUのバージョンの設定を図のようにしてください。
CPUの場合、No argumentsには「--load model-v2.bin --mcts_rollout_per_thread 80」
GPUの場合、No argumentsには「--load model-v2.bin」
Initial commands (;-separated) には何も入れなくていいですが、考慮時間を入れる場合、CPUは最小40秒、GPUは最小4秒にしてください。
なお、rollout threadの数を大きくすればELFが強くなります(その代わり考慮時間が増えます)。CPUの場合、デフォルトは80で40秒、GPUの場合、デフォルトは800で4秒、1600にすると8秒になります。

※※修正・追記(May. 25, 2020)※※





【Katago】
Katagoは囲碁AI開発者のDavid J. Wu氏が新しい手法(探索数をランダム変動させて高速化するテクニック等)で作ったもので、学習効率は既存の囲碁AIを上回っているそうです。

手順1
Katagoのページに行き、「Minor fixes, restore support for TensorRT 8.5」の下の方のAssetsにダウンロードファイルがあります。
[katago-v1.14.1-cuda12.1-cudnn8.9.7-windows-x64.zip]
トップエンドのNVIDIA GPUを持っていて、より技術的なセットアップ作業をしたいと思っていて、少しでもパフォーマンスを得たいと思っている場合にテストしてください。CUDA 12.1とcudnn8.9.7が必要です。
[katago-v1.14.1-eigen-windows-x64.zip]
GPU を持っていない場合や、GPU が古すぎて動作せず、CPU が AVX2 や FMA をサポートしていないことが判明した場合に使用します。これはKataGoの純粋なCPUバージョンです。
[katago-v1.14.1-eigenavx2-windows-x64.zip]
GPUを持っていない場合や、GPUが古すぎて動作しないが、ここ数年のIntelやAMDのCPUを持っている場合に使います。
これはKataGoの純粋なCPUバージョンですが、AVX2とFMA操作を使用するようにコンパイルされており、それらを使用しない場合と比較して速い速度が得られます。しかし、これらの操作をサポートしていない古いCPUや弱いCPUでは、完全に動作しません。
[katago-v1.14.1-opencl-windows-x64.zip]
最新のGPUをお持ちの方はこれをお使いください。
これはKataGoの一般的なGPUバージョンであり続けており、様々なGPUで動作するはずですが、ここ数年のものではない古いGPUは動作しないかもしれませんし、AMDやマイナーなベンダーはOpenCLの実装にドライバの問題を抱えていることがよくあります。
[katago-v1.14.1-trt8.6.1-cuda12.1-windows-x64.zip]
NVIDIAの強力なGPUを持っている場合は、他のkatagoよりも高速になります。ただし起動に長時間かかります。CUDA 12.1CUDNN 8.9.7TensorRT 8.6.1が必要です。CUDA,CudNN,TensorRTのダウンロード方法とKataGoの起動方法はこちらにあります。
ダウンロードできる4種類のKataGoについて簡単な解説ページがあります。
なお、「+bs29」とあるのは碁盤の大きさを29x29路まで使えるようにしたものです。小さいものから大きい碁盤まで、正方形だけでなく長方形の碁盤も使えますが、あくまでお遊び用なので分散トレーニングには対応しておらず、19x19で遊んだ場合でも、速度が遅くなり、メモリの使用量も多くなりますので、本当に大きな碁盤を試してみたい場合にのみお使いください。

KataGoは、以前のLeelaZeroと同じくweightファイル(Neural Nets)の分散トレーニングが行われています。このページに行き、「kata1-****」という名前の weightsファイルがたくさんあります。上部に太字で「Strongest confidently-rated network: kata1-***」とあるファイルにすれば無難です。ダウンロードして保存したら名前を「default_model.bin.gz」などと変更します。
名前に「b18」とあるのは18blockのネットワークで、ページの下方には「b40」や「b60」もあります。

また9路盤専用のweightファイルが用意されています。
9路では非常に強いですが9路以外の盤面では既存のもののほうが強いようです。

昔のweightファイル(Neural Nets)を使うなら、このページに行き、下方ににある「g170e-b20c256x2-s5303129600-d1228401921.bin.gz」をダウンロードして保存してください。そして名前を「default_model.bin.gz」と変更します。
weightsファイルは30,40ブロックのものも公開されています。高性能なハードウェアなら40ブロック、中小性能なハードウェアなら20ブロックにするのがよいとされていますが、どれを使うかはご自分で判断してください。一般的にはブロック数の小さいほど軽く、探索数が稼げます。

<最初にお使いの環境に最適になる設定を調べる方法>
コマンドプロンプトを開き、 katago.exeのあるフォルダを指定[cd c:\katagoなど]してからコマンドを入れます。
[katago benchmark -config default_gtp.cfg -model default_model.bin.gz -tune -time 5 -v 3000]などのコマンドでベンチマークテストができます。
KataGoのベンチマークテストの結果、速度とスレッドに関する統計情報が報告されます。default_gtp.cfg の numSearchThreadsなどの値を設定すれば良いパフォーマンスを得られるでしょう。
※※囲碁AIメガパックにあるGenerate KataGo Configを使用すれば自動的に変更されるので、メガパックはお薦めです。※※

なお、ベンチマークで使用できるコマンドの詳しい説明はコマンドプロンプトで「katago benchmark -h」と入力すれば見られます。

※※詰碁に焦点を合わせてトレーニングをしたweightsファイルが発表されています。
※※使うならこちらからigoh120-s618909184-d292623510.txt.gzをダウンロードして、既存のmodelファイルと置き換えてください。

CUDA版の場合、CUDA(クーダ)のインストールが必要です。opencl版の場合は次の手順2を飛ばして手順3に進んでください。
手順2
GPU向けのツールであるCUDA(クーダ)とcuDNNをインストールします。
詳細はCUDAのインストールをご覧ください。

手順3
KataGoを対局させるためのツール「Sabaki」のダウンロードと使い方はこちらを見てください。

手順4
Sabakiのエンジン登録画面で、
「無名のエンジン」には適当な名前(katago-openclなど)
「パスを入力してください」とある左のカバン型のアイコンをクリックしてkatagoフォルダの中にある「katago.exe」を指定します。
「引数なし」にはいろいろな引数を書きます。例えば「gtp -config C:\katago-opencl\default_gtp.cfg -model C:\katago-opencl\default_model.bin.gz」などと入力します。(CUDA版ならそのフォルダを指定)
「初期化コマンド(; -separated)」には何も書かなくていいですが、考慮時間を設定するなら例えば、「time_settings 0 15 1;」 とすれば、持ち時間ゼロ、秒読み1手15秒となります。
入力が終われば右下の「閉じる」をクリックします。

手順5
初期設定はTromp-Taylorルールですから日本ルールに変更する場合、katago-v1.3.4以降のバージョンでは katagoフォルダにある「default_gtp.cfg」をテキストエディター(またはメモ帳)で開いて91行目にある「rules = 」を「japanese」に書き換えてください。日本ルール以外にもここで書き換えられます。そして対局するときのコミ設定を6.5目としてください。

katago-v1.3.3以前のバージョンでは katagoフォルダにある「gtp_example.cfg」をテキストエディター(またはメモ帳)で開いて「# Rules---」の項目を以下の表のように書き直します。そして対局のコミ設定も6.5目としてください。

変更前変更後
# koRule = SIMPLEkoRule = SIMPLE
koRule = POSITIONAL# koRule = POSITIONAL
scoringRule = AREA# scoringRule = AREA
# scoringRule = TERRITORYscoringRule = TERRITORY
# taxRule = SEKItaxRule = SEKI
multiStoneSuicideLegal = truemultiStoneSuicideLegal = false

他に、Threads数、検索時間、先読み機能(pondering)、Playouts数なども、cfgファイルで書き換えられます。

手順6(実行)
Sabakiの上部メニューの「ファイル」から「新規」を選び、対戦設定を記入すれば対戦できます。例えば、黒を自分、白をKataGoにするなら黒の欄の横のレ点マークをクリックしてマニュアル、白い欄の横のレ点マークをクリックしてエンジン接続からKataGoを選択します。囲碁AIを他にも導入していれば、AI同士を戦わせることもできます。その場合、両方のAIを相手の考慮中は分析一時停止(--noponder)に設定することが必須です。(KataGoはデフォルトで分析一時停止になっています)
なお、エンジンが互先の黒または置き碁の白の場合はF10、エンジン同士を対局させるときは F5を押すと対局開始します。



Lizzie-0.7.2以前のバージョンにKataGoを組み込む (最新のLizzieに最新のKataGoを組み込むのも同様の方法です)
Lizzie-0.7.2以前のに入っているKatagoはv-1.2なので、v-1.3以降のKataGoを搭載する方法は以下です。

1.LizzieフォルダにKataGoフォルダをコピーします。
2.KataGoのweights(network)ファイルを「lizzie.jar」と同じフォルダにコピーし、名前を例えば「katago20b.gz」とします。
3.Lizzieの「config.txt」をメモ帳またはテキストエディタで開いて、図のようにKataGoのエンジンを記入します。
例えば 「"./katago-v142/katago.exe gtp -model katago20b.gz -config ./katago-v142/default_gtp.cfg",」
4.ルール、その他の設定はKataGoフォルダの「default_gtp.cfg」を書き換えてください。
5.「lizzie.jar」を開く、またはダブルクリックしてLizzieを起動し、エンジンメニューでkatago20b.gzを選択すれば搭載したKataGoが動きます。

なお、katago v1.3.4 以降のルールの切り替えは「default_gtp.cfg」を書き換えなくともコマンドラインで設定できます。
Lizzieの上部メニューの[設定]→[エンジン]で「katago gtp -model ~」というコマンドラインに「 -override-config rules=japanese」を追加します。
中国ルールなら「 -override-config rules=chinese」です。(「-override-config」の前後に空白が必要。「=」の前後には空白は入れません)
このようなコマンドラインを2つ書けば1つのkatagoエンジンでルールを変更して使えます。
他の設定ですでに -override-config が書かれている場合は、「 -override-config ○○○○」を「 -override-config ○○○○,rules=japanese」のようにして「,rules=japanese」を書き加えます。(「,」や「=」の前後に空白は入れません)
スレッド数なども同様に切り替えできますが、組み合わせが複雑になるなら「-config japan.cfg」と「-config china.cfg」と2つのcfgを用意すればいいですね。


Lizzie-0.6にKataGoを組み込む(Lizzie-0.7を動かすのが重い方用)
Lizzieの碁盤で動作する囲碁の思考エンジンにKataGoを入れる方法です。Lizzieを導入して使っていることが前提になります。
手順1
まず、Lizzie(0.6以前)をフォルダごと適当な場所にコピーします。私は「Lizzie(katago)」というフォルダ名にして、C:\直下にコピーしました。

手順2
Katagoのページに行き、下の方のAssetsにダウンロードファイルがあります。最新版をダウンロードして適当な場所に展開します。(複数のダウンロードファイルがありますが、katago-v1.*.*-cpu-eigen-windows-x64.zipが無難です)
もし、最新のKataGoを入れてみてLizzieが動かなければ、KataGoを v1.3以前のもので試してください。その場合、weightsファイル(Neural Nets)も以前のものにする必要があります。

さらに、「Final June 2020 Neural Nets, Minor Bugfixes」の下方にあるAssetsを開いて、weightsファイル(Neural Nets)「g170e-b20c256x2-s5303129600-d1228401921.bin.gz」をダウンロードして保存します。そして名前を「default_model.bin.gz」と変更します。
weightsファイルは30,40ブロックのものも公開されています。高性能なハードウェアなら40ブロック、中小性能なハードウェアなら20ブロックが最強とされていますが、どれを使うかはご自分で判断してください。一般的にはブロック数の小さいほど軽く、探索数が稼げます。

手順3
lizzie.jarのあるフォルダ(C:\Lizzie(katago))の中の「config.txt」をテキストエディター(またはメモ帳)で開き、図の赤線のところを書き換えます。
"network-file": "network.gz" "network-file": "model.bin.gz"
"engine-command": "./leela-zero/leelaz --gtp --lagbuffer 0 --weights %network-file" "engine-command": "katago.exe gtp -override-version 0.17 -config gtp_example.cfg -model %network-file"

手順4
初期設定はTromp-Taylorルールですから日本ルールに変更する場合、katago-v1.3.4以降のバージョンでは katagoフォルダにある「default_gtp.cfg」をテキストエディター(またはメモ帳)で開いて91行目にある「rules = 」を「japanese」に書き換えてください。日本ルール以外にもここで書き換えられます。そして対局するときのコミ設定を6.5目としてください。

katago-v1.3.3以前のバージョンでは katagoフォルダにある「gtp_example.cfg」をテキストエディター(またはメモ帳)で開いて「# Rules---」の項目を以下の表のように書き直します。そして対局のコミ設定も6.5目としてください。

変更前変更後
# koRule = SIMPLEkoRule = SIMPLE
koRule = POSITIONAL# koRule = POSITIONAL
scoringRule = AREA# scoringRule = AREA
# scoringRule = TERRITORYscoringRule = TERRITORY
# taxRule = SEKItaxRule = SEKI
multiStoneSuicideLegal = truemultiStoneSuicideLegal = false
以上で準備は終了です。

手順5(実行)
lizzie.jarをダブルクリックまたは開いて碁盤が現れれば、導入は成功です。初めて起動するときはKataGoのチューニングに時間がかかります。焦らず待ちましょう。
候補手が現れたら 分析オンで探索させると、石に数字が3つあれば、または v-1.2以前のKataGoの場合は10手までしか表示されなければKataGoが動いています。

なお、KataGoにはopenclバージョンの他にcudaバージョンもありますから、NVIDIAのCUDAをインストールしている方は同様の方法でLizzieにセットできます。両方試してみるのも面白いでしょう。



MacへのKataGo導入
MacにKataGoを導入する方法は、最近簡単になったそうで、その方法を政光順二さんが解説されています。


※※修正・追記(Mar, 11, 2024)※※





【LeelaZero】
※※2021年1月末で LeelaZeroの開発は終了しました。Lizzieも2020年9月のv0.7.4以降新たなリリースが見られません。その間にLizzie改良版patched lizzieが別の人によって提供されています。※※

手順1
LeelaZeroのページで下方にあるファイルをダウンロードして、適当な場所に展開してください。
GPUの有る無しでダウンロードするファイルを選択してください。

手順2
展開したLeelaZeroのフォルダの中に autogtp.exeというファイルがありますからダブルクリックしてください。コマンドプロンプト画面になって、weightsファイルのダウンロードが始まります。「Starting GTP commands sent.」という文字の後に自己対戦の棋譜が表示されるようになったら画面を閉じます。
その結果、LeelaZeroのフォルダの中にnetworksというフォルダができていて、中に長い文字列で拡張子がgzのファイルがあります。名前をweights.txtに変更して、LeelaZeroのフォルダの中に入れてください。(このファイルはLizzieで使用するnetwork.gzと同じものなので、LeelaZeroを導入した後は専用サイトをチェックするといいでしょう。専用サイトについては「Lizzie」の項の[weightsファイル]を参照してください。)

手順3
LeelaZeroを対局させるためのツール「Sabaki」のダウンロードと使い方はこちらを見てください。

手順4
Sabakiのエンジン登録画面で、
「無名のエンジン」には適当な名前(LeelaZeroなど)
「パスを入力してください」とある左のカバン型のアイコンをクリックしてLeelaZeroフォルダの中にある「leelaz.exe」を指定します。
「引数なし」にはいろいろな引数を書きます。例として私は(-g -t 4 -p 1000 --noponder -w weights.txt)としました。
※※no ponderの前の「-」が2つあることに注意※※
「初期化コマンド(; -separated)」で考慮時間の設定です。例えば、「time_settings 0 15 1;」とすれば、持ち時間ゼロ、秒読み1手15秒となります。
入力が終われば右下の「閉じる」をクリックします。

コマンドの詳しい説明はコマンドプロンプトで「leelaz.exe -h」と入力すれば見られます。
「-g」はgtpモード、「-t」はパソコンのスレッド数、デフォルトは2です。「-p」はplayout数(思考回数、大きくすると環境によっては重くなります)、「-w」は上でコピーしたweights.txtを指定、「--noponder」は相手の手番では考えない設定にします。囲碁AI同士の対戦では特に必要です。

以上で設定は終了です。

手順5(実行)
Sabakiの上部メニューの「ファイル」から「新規」を選び、対戦設定を記入すれば対戦できます。例えば、黒を自分、白をLeelaZeroにするなら黒の欄の横のレ点マークをクリックしてマニュアル、白い欄の横のレ点マークをクリックしてエンジン接続からLeelaZeroを選択します。囲碁AIを他にも導入していれば、AI同士を戦わせることもできます。その場合、両方のAIを相手の考慮中は分析一時停止(--noponder)に設定することが必須です。
石に数字を表示するのは「表示」メニューの「手数を表示」をチェックします。

なお、エンジンが互先の黒または置き碁の白の場合はF10、エンジン同士を対局させるときは F5を押すと対局開始します。

その他 シチョウ機能強化版
LeelaZeroにシチョウの探索機能を付けたものを yssayaさんが公開しています。
シチョウを読めるようになって52.9%強くなったそうなので、興味がある方はこちらから「leelaz.exe」をダウンロードして、同名ファイルと置き換えてください。

また、シチョウ対策とLeelaZero用に変換されたMiniGo(v17)weightをMAOmao000さんが提供しています。
こちらをご覧ください。


※※修正・追記(Mar. 29, 2024)※※





【PhoenixGo】
「PhoenixGo」は、Tencent社が開発しオープンソース化した囲碁AIです。2018年4月の「世界囲碁AIトーナメント」で優勝しました。
GPU版とCPU版がありますが、windows64bitのパソコンが必要です。
手順1
PhoenixGoのページで最新のものをダウンロードします。
目的のファイル名の下にあるAssetをクリックするとダウンロードできるファイルが現れます。CPU版なら「PhoenixGo-win-x64-cpuonly-v1.zip」、GPU版なら「PhoenixGo-win-x64-gpu-v1.zip」または「PhoenixGo-win-x64-gpu-with-cuda-v1.zip」です。ダウンロードしたら適当な場所に展開してください。

手順2
上のページの下の方にweightsファイルがあります。
trained-network-20b-v1.tar.gzをダウンロードし、PhoenixGoのフォルダに入れてください。

CUDA版の場合、CUDA(クーダ)のインストールが必要です。それ以外は次の手順3を飛ばして手順4に進んでください。

手順3
GPU向けのツールであるCUDA(クーダ)とcuDNNをインストールします。
詳細はCUDAのインストールをご覧ください。

手順4
PhoenixGoを対局させるためのツール「Sabaki」のダウンロードと使い方はこちらを見てください。

手順5
Sabakiのエンジン登録画面で、
「無名のエンジン」には適当な名前(PhoenixGoなど)
「パスを入力してください」とある左のカバン型のアイコンをクリックしてPhoenixGoフォルダの中にある「start.bat」を指定します。
「引数なし」にはいろいろな引数を書きます。例えば「-g --noponder -w trained-network-20b-v1.tar.gz」と入力します。
※※no ponderの前の「-」が2つあることに注意※※
「初期化コマンド(; -separated)」で考慮時間の設定です。例えば、「time_settings 0 15 1;」とすれば、持ち時間ゼロ、秒読み1手15秒となります。しかしPhoenixGoは初手こそ時間がかかりますが(GPU版は特に遅い)、打ち始めればさくさく進むので考慮時間の設定等、あまり意味が無いかも知れません。
入力が終われば右下の「閉じる」をクリックします。

手順6(実行)
Sabakiの上部メニューの「ファイル」から「新規」を選び、対戦設定を記入すれば対戦できます。例えば、黒を自分、白をPhoenixGoにするなら黒の欄の横のレ点マークをクリックしてマニュアル、白い欄の横のレ点マークをクリックしてエンジン接続からPhoenixGoを選択します。囲碁AIを他にも導入していれば、AI同士を戦わせることもできます。その場合、両方のAIを相手の考慮中は分析一時停止(--noponder)に設定することが必須ですが、PhoenixGoはデフォルトで 分析一時停止になっています。

なお、エンジンが互先の黒または置き碁の白の場合はF10、エンジン同士を対局させるときは F5を押すと対局開始します。

※※修正・追記(Apr. 16, 2020)※※





【Fuego】
アルバータ大学のコンピュータGoグループによってリリースされたオープンソースの囲碁ソフトです。最新バージョンは2019年12月10日にリリースされています。

手順1
Fuegoのダウンロードページに行き、Downloadボタンから「fuego-1.1-4-install.exe」をダウンロードして、インストールします。

手順2
Fuegoを対局させるためのツール「Sabaki」のダウンロードと使い方はこちらを見てください。

手順3
Sabakiのエンジン登録画面で、
「無名のエンジン」には適当な名前(Gnugoなど)
「パスを入力してください」とある左のカバン型のアイコンをクリックして Fuego-3.8フォルダの中にある「fuego.exe」を指定します。
「引数なし」には何も書かなくてもかまいません。
「初期化コマンド(; -separated)」で考慮時間の設定です。例えば、「time_settings 0 10 1;」とすれば、持ち時間ゼロ、秒読み1手10秒となります。
入力が終われば右下の「閉じる」をクリックします。

以上で設定は終了です。

手順4(実行)
Sabakiの上部メニューの「ファイル」から「新規」を選び、対戦設定を記入すれば対戦できます。例えば、黒を自分、白をFuegoにするなら黒の欄の横のレ点マークをクリックしてマニュアル、白い欄の横のレ点マークをクリックしてエンジン接続からFuegoを選択します。囲碁AIを他にも導入していれば、AI同士を戦わせることもできます。

石に数字を表示するのは「表示」メニューの「手数を表示」をチェックします。
対局中F4を押すとLizzie風の予想手を示してくれます。

なお、エンジンが互先の黒または置き碁の白の場合はF10、エンジン同士を対局させるときは F5を押すと対局開始します。


※※修正・追記(May. 23, 2020)※※





【Gnugo】
GNU Go(グニュー・ゴ)は、フリーソフトウェア財団によって作成された囲碁対局ソフトです。2009年のリリース以降更新されていません。
デフォルトのルールは日本ルールになっています。

手順1
Gnugoのダウンロードページに行き、「gnugo-3.8.zip」をダウンロードして適当な場所に展開してください。

手順2
Gnugoを対局させるためのツール「Sabaki」のダウンロードと使い方はこちらを見てください。

手順3
Sabakiのエンジン登録画面で、
「無名のエンジン」には適当な名前(Gnugoなど)
「パスを入力してください」とある左のカバン型のアイコンをクリックして gnugo-3.8フォルダの中にある「gnugo.exe」を指定します。
「引数なし」にはいろいろな引数を書きます。例として私は(--mode=gtp --level=10)としました。
「初期化コマンド(; -separated)」で考慮時間の設定です。例えば、「time_settings 0 10 1;」とすれば、持ち時間ゼロ、秒読み1手10秒となります。
入力が終われば右下の「閉じる」をクリックします。

使用できる引数はコマンドプロンプトを開いてgnugo-3.8フォルダを指定し、「gnugo -h」と入力すれば見られます。
以上で設定は終了です。

手順4(実行)
Sabakiの上部メニューの「ファイル」から「新規」を選び、対戦設定を記入すれば対戦できます。例えば、黒を自分、白をGnugoにするなら黒の欄の横のレ点マークをクリックしてマニュアル、白い欄の横のレ点マークをクリックしてエンジン接続からGnugoを選択します。囲碁AIを他にも導入していれば、AI同士を戦わせることもできます。

石に数字を表示するのは「表示」メニューの「手数を表示」をチェックします。
対局中F4を押すとLizzie風の予想手を示してくれます。

なお、エンジンが互先の黒または置き碁の白の場合はF10、エンジン同士を対局させるときは F5を押すと対局開始します。


※※修正・追記(May. 23, 2020)※※





【pachi】
PachiはPetr Baudisさん作の囲碁AIエンジンで、現在も精力的にアップデートされています。19路盤以外にも対応できます。

手順1
pachiのページに行き、「pachi-12.84-win64.zip」をダウンロードして適当な場所に展開してください。

手順2
pachiを対局させるためのツール「Sabaki」のダウンロードと使い方はこちらを見てください。

手順3
Sabakiのエンジン登録画面で、
「無名のエンジン」には適当な名前(pachiなど)
「パスを入力してください」とある左のカバン型のアイコンをクリックして pachiフォルダの中にある「pachi.exe」を指定してください。
「引数なし」には特に何も書かなくていいですが考慮時間を10秒にするなら(-t 10)とだけ書きます。
「初期化コマンド(; -separated)」も何も要りません。
入力が終われば右下の「閉じる」をクリックします。

引数その他実行方法はフォルダにあるREADME.HTMLに書いてあります。

以上で設定は終了です。

手順4(実行)
Sabakiの上部メニューの「ファイル」から「新規」を選び、対戦設定を記入すれば対戦できます。例えば、黒を自分、白をpachiにするなら黒の欄の横のレ点マークをクリックしてマニュアル、白い欄の横のレ点マークをクリックしてエンジン接続からpachiを選択します。囲碁AIを他にも導入していれば、AI同士を戦わせることもできます。

石に数字を表示するのは「表示」メニューの「手数を表示」をチェックします。
対局中F4を押すとLizzie風の予想手を示してくれます。

なお、エンジンが互先の黒または置き碁の白の場合はF10、エンジン同士を対局させるときは F5を押すと対局開始します。



Lizzie-0.7にPachiを組み込む

1.LizzieフォルダにPachiフォルダをコピーします。
2.Lizzieのconfig.txtをテキストエディタまたはメモ帳で開き、図のようにPachiを登録します。例えば「"./pachi/pachi.exe -r japanese -t 10",」
3.Lizzieを起動し、エンジンを名前が空白になっているエンジン8にすればPachiのエンジンが動くはずです。


※※修正・追記(Sep. 11, 2023)※※





【Rn】(9路盤専用)
RnはRayを開発したzakkiさんが9路盤に特化してリリースしたものです。CGOS(Ayaの開発者の山下さんが運営されているコンピュータ囲碁の対局サーバー)の9路で現在3位の実力ソフトです。

手順1
Rnのページに行き、「rn-6.3.0-win64.zip」をダウンロードして適当な場所に展開してください。

手順2
Rnを対局させるためのツール「Sabaki」のダウンロードと使い方はこちらを見てください。

手順3
Sabakiのエンジン登録画面で、
「無名のエンジン」には適当な名前(Rnなど)
「パスを入力してください」とある左のカバン型のアイコンをクリックして rn-6.3.0フォルダの中にある「lzr-v3-9x9.exe」を指定します。
「引数なし」にはいろいろな引数を書きます。例として私は(-g -t 4 -p 1000 --noponder -w network-v3-9x9/900/v945.txt.gz)としました。
※※no ponderの前の「-」が2つあることに注意※※
「初期化コマンド(; -separated)」で考慮時間の設定です。例えば、「time_settings 0 10 1;」とすれば、持ち時間ゼロ、秒読み1手10秒となります。
入力が終われば右下の「閉じる」をクリックします。

引数の詳しい説明はLeelaZeroに書いてあります。
「-g」はgtpモード、「-t」はパソコンのスレッド数、「-p」はplayout数(思考回数、大きくすると環境によっては重くなります)、「-w」はweights.txt.gzを指定、「--noponder」は相手の手番では考えない設定にします。囲碁AI同士の対戦では特に必要です。

以上で設定は終了です。

手順4(実行)
Sabakiの上部メニューの「ファイル」から「新規」を選び、対戦設定を記入すれば対戦できます。例えば、黒を自分、白をRnにするなら黒の欄の横のレ点マークをクリックしてマニュアル、白い欄の横のレ点マークをクリックしてエンジン接続からRnを選択します。囲碁AIを他にも導入していれば、AI同士を戦わせることもできます。その場合、両方のAIを相手の考慮中は分析一時停止(--noponder)に設定することが必須です。

石に数字を表示するのは「表示」メニューの「手数を表示」をチェックします。
対局中F4を押すとLizzie風の予想手を示してくれます。

なお、エンジンが互先の黒または置き碁の白の場合はF10、エンジン同士を対局させるときは F5を押すと対局開始します。


※※修正・追記(May. 24, 2020)※※





【SAI】
SAIは、LeelaZeroのプログラムを基本として開発されているもの。 コミ変更に対応するのが大きな目標で、7路盤と9路盤ではうまく機能したと言われます。現在19路盤の強化学習がされています。

手順1
SAIのページに行き、GPU搭載PCなら「sai-0.18.2-gpu.zip」、GPUが無ければ「sai-0.18.2-cpu.zip」をダウンロードして適当な場所に展開してください。

続いてSAIのweightsファイルのページに行き、ページ下方に表が左右にあって、左の表「Best Network Hash」という項目の中にSAIのweights(gz)ファイルが並んでいます。この中で最新のもの(一番上のもの)をダウンロードして名前を「Sai12b.gz」に変更します。
また、SAIフォルダに内包されている「94619dea457de054503cec030269ce842c47055ba51e96db8fee841dfbaf05f9.gz」は、9路盤用なので名前を「Sai9x9.gz」に変更します。

手順2
SAIを対局させるためのツール「Sabaki」のダウンロードと使い方はこちらを見てください。

手順3
Sabakiのエンジン登録画面で、
「無名のエンジン」には適当な名前(SAIなど)
「パスを入力してください」とある左のカバン型のアイコンをクリックして sai-0.18.0-gpuまたはsai-0.18.0-cpuフォルダの中にある「sai.exe」を指定します。9路盤専用なら「sai9x9.exe」を指定します。
「引数なし」にはいろいろな引数を書きます。例として私は(-g -b 0 --noponder -t 12 -w Sai12b.gz)としました。
「-w」で指定するweight(network)ファイルは、9路盤なら「Sai9x9.gz」、19路盤なら「Sai12b.gz」を指定します。LeelaZeroの40ブロックのweightsファイルも使えますがSAIに最適化されているかは不明です。
※※no ponderの前の「-」が2つあることに注意※※
「初期化コマンド(; -separated)」で考慮時間の設定です。例えば、「time_settings 0 10 1;」とすれば、持ち時間ゼロ、秒読み1手10秒となります。
入力が終われば右下の「閉じる」をクリックします。

引数の詳しい説明はLeelaZeroに書いてあります。

以上で設定は終了です。

手順4(実行)
Sabakiの上部メニューの「ファイル」から「新規」を選び、対戦設定を記入すれば対戦できます。例えば、黒を自分、白をSAIにするなら黒の欄の横のレ点マークをクリックしてマニュアル、白い欄の横のレ点マークをクリックしてエンジン接続からSAIを選択します。囲碁AIを他にも導入していれば、AI同士を戦わせることもできます。その場合、両方のAIを相手の考慮中は分析一時停止(--noponder)に設定することが必須です。

石に数字を表示するのは「表示」メニューの「手数を表示」をチェックします。
対局中F4を押すとLizzie風の予想手を示してくれます。

なお、エンジンが互先の黒または置き碁の白の場合はF10、エンジン同士を対局させるときは F5を押すと対局開始します。

SAIの詳しい説明などはREADME.mdをご覧ください。



Lizzie-0.7にSAIを組み込む

1.LizzieフォルダにSAIフォルダをコピーします。
2.Lizzieのconfig.txtをテキストエディタまたはメモ帳で開き、図のようにSAIを登録します。例えば「"./sai/sai.exe -g -t 6 -w ./sai/Sai12b.gz",」
3.Lizzieを起動し、エンジンをSai12b.gzにすればSAIのエンジンが動くはずです。


※※修正・追記(Feb, 9, 2021)※※





【Leela】
フリーソフトでKGS八段、つまりプロ並みの棋力となったLeelaです。一昔前は最強の囲碁AIの一つでしたが、LeelaZeroが出てから見捨てられた感じになりました・・・
以下をダウンロードしてください。
公式サイトのDownloadにある Leela 0.11.0 (graphical interface for Windows, you probably want this one)を選択。
リンクをクリックして実行を選択すればインストールします。または保存してからインストールしてください。
GPUの搭載されているPCがあれば最大能力が出ます。インストールのときGPU版にチェックを入れます。インストールすると通常のLeelaとLeela (GPU accelerated)の2つのアイコンが作られます。 画像処理ユニット(GPU)の搭載されたパソコンなら Leela(GPU accelerated)を動かすと強いです。GPUが無ければ普通の Leelaを動かしてください。

なお、ご自分のパソコンのGPUを調べる方法は「Lizzie」のところに書いてあります。



Lizzie-0.7にLeelaを組み込む
1.公式サイトのDownloadにある Leela 0.11.0 engine only をダウンロード。「Leela0110GTP.exe」と「Leela0110GTP_OpenCL.exe」の2つのエンジンがあります。
2.Lizzie改良版のフォルダに使うエンジンをコピーします。
3.Lizzie改良版を起動し、設定→エンジンから登録します。例えば「<Leela0.11.0>Leela0110-gpu.exe」
4.Leela0.11.0エンジンを選択すれば動くはずです。



2021年9月にLizzieYzyのyzyrayさんが独自に改良を加えたLeela0110の改良版を公開されました
「leela0110analyze.zip」と「dll.zip」がありますが、「leela0110analyze.zip」だけでも動くようです。ダウンロードしたフォルダの中に「Leela0110GTP.exe」と「Leela0110GTP_OpenCL.exe」の2つの実行ファイルがあります。後者がGPU用です。これをLizzie改良版またはLizzieYzyフォルダに置きます。そしてエンジンコマンドをLizzie改良版なら「Leela0110GTP_OpenCL.exe -g」、LizzieYzyならエンジンファイルを指定してから手動で「 -g」を付け足します。(エンジンコマンドを["leela0110analyze\Leela0110-gpu.exe" -g]など)
そしてエンジンを指定すれば分析できます。自動分析も可能です。最近の思考エンジンとはひと味違う人間味にあふれたLeela0110エンジンをお試しください。


Leela0110にKataGoエンジンを搭載した【LeelaGUI】
ダウンロードページに行って下の方のAssetsにある「setupLeelaI18N_WIN64.zip」をダウンロードして適当な場所に展開し、「setupLeelaI18N.exe」を起動してインストールしてください。
「LeelaI18N」と「LeelaI18N (GPU accelerated)」の2つアイコンがデスクトップに作られます。
KataGoを動かす場合は「LeelaI18N (GPU accelerated)」アイコンから起動してください。CPUのみのパソコンでもGPU機能が内蔵されているのでKataGo OpenCL版は動くと思われます。

メニューの[ツール][設定][エンジンの選択(要再起動)]で katagoとLeelaオリジナルのエンジンも選択できます。
ルールもここで選択できます。

通常は日本語になっていますが、英語表示の場合は「Tool」→「Setting」から日本語にできます。


※※修正・追記(May, 27, 2023)※※





【Sayuri】
Sayuriは「永遠の14歳」と自称しているCGLemonさん作の囲碁AIエンジンです。AlphaZeroベースのアルゴリズムで2022年から開発が始まり、v0.7.0からWindowsに完全適用されました。19路盤以外にも対応できます。

手順1
Sayuriのページに行き、CUDAの使えるGPU搭載PCなら「sayuri-v0.7.0-cuda12-windows-x64.zip」、それ以外なら「sayuri-v0.7.0-eigen-windows-x64.zip」をダウンロードして適当な場所に展開してください。

v0.7.0のweightファイルがトレーニングされています。グーグルドライブにある「zero-swa-***.bin.txt」をダウンロードしてください。行の右端[その他の操作](縦3つの点線)からダウンロードできます。
weightファイルをダウンロードしたらSayuriエンジンのあるフォルダに保存してください。

手順2
Sayuriを対局させるためのツール「Sabaki」のダウンロードと使い方はこちらを見てください。

手順3
Sabakiのエンジン登録画面で、
「無名のエンジン」には適当な名前(Sayuri-cuda)または(Sayuri-eigen)など
「パスを入力してください」とある左のカバン型のアイコンをクリックして Sayuriフォルダの中にある「sayuri-v0.7.0-cuda12-windows-x64.exe」または「sayuri-v0.7.0-eigen-windows-x64.exe」を指定してください。
「引数なし」にはweightファイルを指定します。例えば「-w zero-swa-2645k.bin.txt --relative-rank 3d」などです。「--relative-rank 3d」は三段の強さという意味ですが、このコマンドが適用できるのかどうかまだ分かりません。使える引数は図のとおりです。
「初期化コマンド(; -separated)」は何も要りませんが考慮時間を設定するなら、例えば「time_settings 0 10 1;」とすれば、持ち時間ゼロ、秒読み1手10秒となります。
入力が終われば右下の「閉じる」をクリックします。

以上で設定は終了です。

手順4(実行)
Sabakiの上部メニューの「ファイル」から「新規」を選び、対戦設定を記入すれば対戦できます。例えば、黒を自分、白をSayuriにするなら黒の欄の横のレ点マークをクリックしてマニュアル、白い欄の横のレ点マークをクリックしてエンジン接続からSayuriを選択します。囲碁AIを他にも導入していれば、AI同士を戦わせることもできます。

石に数字を表示するのは「表示」メニューの「手数を表示」をチェックします。
対局中F4を押すとLizzie風の予想手を示してくれます。

なお、エンジンが互先の黒または置き碁の白の場合はF10、エンジン同士を対局させるときは F5を押すと対局開始します。


Lizzie等でSayuriを使う場合も同様のコマンドで動くはずです。


※※修正・追記(Mar. 08, 2024)※※





【Lizzie】
パソコン初心者向けに詳細に書いたLizzieの導入方法は別にあります。

[patched lizzie]
公式版Lizzie.0.7.4には多くのバグがあります。それをLizGobanのkaorahiさんが、Lizzie改良版と同様に修正し、簡単に起動できるようにしたものです。
このLizzie独自の機能として「石のエントロピー」が追加されました。この機能をメニューの表示(View)→KataGoの設定(KataGo settings)→形勢情報(Estimate info)→Show stone entropyを指定して有効にすると、勝率表に赤い点が表示されます。点の高さは石の生死のあいまいさを表し、大きな攻合いや見合いを含んだ激しい局面だと高くなります。

ダウンロードページに行って下の方のAssetsにある「Lizzie-patched-0.7.4_231231a.zip」をダウンロードして適当な場所に展開してください。

展開したフォルダの中にある「Lizzie.vbs」をダブルクリックまたは開けばLizzieが起動します。
搭載エンジンはKataGo 1.14.0で、上部メニューの「エンジン」に選択できるものが3つあります。
「KataGo (CPU)」は古いPC用、「KataGo (Modern CPU)」はGPUの無い比較的新しいPC用、「KataGo (GPU)」はGPUのあるPC用です。
weightファイルは、15 blocks network (kata1-b15c192-s1672)です。
もし最新の18b networkを使いたければ(KataGoの項を参照)、それをkatagoフォルダにコピーしてから名前を「18b-default_model.bin.gz」などに変更し、メニューの[設定]→[エンジン]で開く画面で「-model katago/default_model.bin.gz」を「-model katago/18b-default_model.bin.gz」などと書き換えればOKです。

このLizzieは公式版のようにJavaをインストールしたりする手間は必要ありませんから簡単に起動できるのが魅力です。

Lizzieの使い方は取扱説明書をご覧ください。
また、展開したフォルダにある「README_ja.html」をご覧ください(日本語です)。

公式版についてはこれ以降を参照してください。
※※2020年9月のv0.7.4以降新たなリリースが見られません。その間にLizzie改良版patched lizzieが別の人によって提供されています。※※

Leela Zero専用検討ソフト『Lizzie』は以下をダウンロードしてください。
Lizzieのダウンロードページに行って、Lizzie v0.7.4の下の方に以下のファイルがあります。
PCにGPUが有るなら Lizzie.0.7.4Windows.x64.GPU.zipをダウンロード
PCにGPUが無いなら Lizzie.0.7.4Windows.x64.CPU.zipをダウンロードします。
もしGPUの無い古いパソコンの場合、Lizzie v0.7は荷が重いかもしれません。そういう場合はLizzie v0.6の Lizzie.0.6.Windows.x64.CPU.zipをダウンロードするのが良いでしょう。また、Lizzie v0.7に付属しているKatagoはCPUのみのパソコンでも動きます。

ご自分のPCのGPUを調べる方法は「ファイル名を指定して実行」(WindowsKey+R)で dxdiagと入力、ディスプレイタブの「チップの種類」に書いてあります。「名前」や「製造元」に AMD RADEONや NVIDIA GeForceなどと書かれていればGPUのメーカー名です。Intel(R)HD Graphics ~などと書かれていれば、GPUではなくパソコンに初めから組み込まれているグラフィック機能です。
以下も参照してください。
https://www.dospara.co.jp/5info/cts_str_parts_vga

Javaがインストールされていないと動きませんから無料Javaのダウンロードのページからダウンロードしてインストールしてください。

念のため、上でダウンロードして展開した「lizzie」フォルダの中の「leela-zero」フォルダにある「leelaz.exe」をダブルクリックしてみてください。何事もなく閉じれば動作条件を満たしているので問題ありません。もしもエラーが出たら、「Visual Studio 2015、2017 および 2019」にあるvc_redist.x64.exeを実行して Visual C++ をインストールしてください。

[起動]
Javaがインストールされていれば、上でダウンロードして展開したファイルの中にある Lizzie.jarを右クリックして「開く」またはダブルクリックすれば起動します。いちいちこのファイルを探しに行くのが面倒なら右クリックしてデスクトップにショートカットを置いておけばいいです。

[weightsファイル]
Lizzieをダウンロードして展開(解凍)したフォルダの中に「liziie.jar」と並んで「lznetwork.gz」というファイルがあります。
このファイルは常に更新されLizzieが強くなっていきますから、時々、最新のファイルをチェックしましょう。
この lznetwork.gz(LeelaZeroではweights.txt)は現在40ブロックと15ブロックで作成したものがあります。40ブロックは分析幅が広いが分析速度は遅い。15ブロックは分析幅は狭いが速度は速いので数が稼げるという関係にあります。
「Lizzie 0.7」からは15ブロックのもの(CPU向け)が標準に付いていますが、どちらを使うかはご自分で判断してください。
40ブロックのものは、こちらにあります。
このページ下方に表が左右にあって、左の表「Best Network Hash」という項目の中にlznetworkファイルが並んでいます。
この中で最新のもの(一番上のもの)をダウンロードして保存します。
15ブロックのものはこちらにあります。
このページに開発されたファイルがたくさん書いてあります。日付の次にランダムなアルファベットがあります。日付の一番新しいものをダウンロードしてください。例えば「2020/4/10 0c4ade79」など。

また、公式ではないですが、20ブロックのものもトレーニングされていて、こちらにあります。
どのブロックのものがベストなのかは確立されていないので、ご自分の環境によって選択してください。

ダウンロードしたファイルを右クリックして「lznetwork.gz」という名前に変更します。
それをlizzie.jarのあるフォルダの中に一緒に入れてください。先にある同名のlznetwork.gzは削除するか上書きしてください。

[KataGo]
上部メニューの「エンジン」でKataGoを選択すると、CPUのみのパソコンでは初回起動時に長時間かかります。画面が動かなくても我慢して待っていてください。(15分以上)
Katagoが起動すると、分析中の碁石に数字が3つあります。上から勝率、分析回数、目数差です。さらに下部メニューの「katago形勢」をクリックすると双方の勢力圏が表示されます。

Lizzie0.7.2以前のバージョンにKatago v1.3以降を入れ替える方法はKataGoに書きました。
最新のLizzieに最新のKataGoを入れる方法も同じような方法です。


katagoを中国ルールから日本ルールに変更するなら Lizzieフォルダにある「katago-gtp10.cfg」をテキストエディター(またはメモ帳)で開いて「# Rules---」の項目を左図と下表のように書き直します。そして対局のコミ設定も6.5目としてください(上部メニューの「対局」にある「対局情報の設定」でコミを変更できます。Lizzie 0.6以下なら「i」キーで「対局情報の設定」です)。

変更前変更後
# koRule = SIMPLEkoRule = SIMPLE
koRule = POSITIONAL# koRule = POSITIONAL
scoringRule = AREA# scoringRule = AREA
# scoringRule = TERRITORYscoringRule = TERRITORY
# taxRule = SEKItaxRule = SEKI
multiStoneSuicideLegal = truemultiStoneSuicideLegal = false


[シチョウ機能強化版]
LeelaZeroにシチョウの探索機能を付けたものを yssayaさんが公開しています。
シチョウを読めるようになって52.9%強くなったそうなので、興味がある方はこちらから「leelaz.exe」をダウンロードして、leelazeroフォルダにある同名ファイルと置き換えてください。




Lizzieの使い方は取扱説明書をご覧ください。

なお使用するエンジンの並び方は「lizzie」フォルダにある「config.txt」を書き換えれば、好きな順にできます。起動したときに動くエンジンは図の下にある赤線なので、これを変更すれば好きなエンジンに変えられます。


Lizzieのプラットフォームを使ってELFやminigoを動かすことができます。詳細はそれぞれの項目をご覧ください。

<バグ>
Lizzie.0.7で下にあるメニューの「形勢」が現在使えません。通常はエラーメッセージが出ますが、Lizzieが終了してしまう場合もあるので注意してください。(Lizzie改良版では削除されています)
「囲碁AIメガパック」では使えるようになっています。


※※修正・追記(Jan. 1, 2024)※※





【Lizzie改良版】
Lizzie改良版のバージョンは現在 v3.3です。
本家Lizzieには数多くのバグがあるので、それらを修正し、さらに対局設定のコミは 6.5目、着手音も出るようになっています。
さらに本家Lizzieには無いさまざまな機能が搭載されています。
v2.9からはメニューの「設定」にある各項目にマウスポインタを乗せると説明文がポッアップされるようになりました。これにより、Lizzieの使い方がよく分かります。

改良版のページ(日本語)で下方のAssetsにダウンロードファイルがあります。
[Lizzie-improved-v3.3-non_RTX.zip]
登録されているエンジン
・KataGo Eigen 10B・・・CPUユーザー用、安価で少し古いPCでも動く可能性あり。
・KataGo Eigen 18B・・・18BはCPU用エンジンでは重いですが、公式版よりはやや速いです。
・KataGo EigenAVX2 15B・・・CPUユーザー用、比較的新しいPCで動く可能性があり、eigen版より少し高速です。
・KataGo EigenAVX2 18B・・・公式版と比較してかなり高速であることが期待できます。
・KataGo OpenCL 18B・・・GPUユーザー用、新しく開発された18Bネットは40Bネットよりもかなり強力です。
・KataGo OpenCL 40B・・・現時点で最強40Bネットのs118。
・Leela0110-cpu・・・人間らしい手で分析したい場合にお薦め。
・Leela0110-gpu・・・↑のGPU版です。
[Lizzie-improved-v3.3-RTX.zip]
登録されているエンジン
・KataGo CUDA 18B・・・新しく開発された18BネットのCUDA版。OpenCL版より高速である可能性があります。
・KataGo CUDA 40B・・・現時点で最強40Bネットのs118。
・KataGo TensorRT 18B fast boot・・・非公式の高速起動版。CUDA版よりさらに高速ですが、初回起動に数分かかります。2回目以降は数秒で起動します。公式リリース版は2回目以降も20~30秒程度かかります。
・KataGo TensorRT 40B fast boot・・・18Bが40Bになっている以外は、上記の「KataGo TensorRT 18B fast boot」と同じです。
・KataGo OpenCL 18B・・・新しく開発された18BネットのOpenCL版。
・KataGo OpenCL 40B・・・40BネットのOpenCL版。
・Leela0110 gpu・・・人間らしい手で分析したい場合にお薦め。
お使いのパソコンで使えるファイルをダウンロードして適当な場所に解凍(展開)してください。
展開したフォルダの中にある「lizzie-improved-v3.3.exe」をダブルクリックまたは開けば起動します。これはオールインワンタイプなので、これだけでLizzieが動きます。
登録されているエンジンは上記の通りです。使えるエンジンを指定してください。
TensorRTエンジンを選択すると初回起動時に長時間(数分)待たされます。パソコンがフリーズしているように見えるので注意してください。
使い方は「Lizzieの使い方」をご覧ください。

改良内容について日本語での解説が作者のhope366さんのブログにあります。

デフォルトで入っているCPU用のweightファイルはKataGoとLeelaZeroの 15 block networkですから古いパソコンでも軽いです。
また、GPU用のweightファイルはKataGoの40 block networkと18 block networkです。
もしweightファイル(KataGoの項を参照)を変更するなら、変更したいファイルをkatagoフォルダにコピーしてから名前を「40b-default_model.bin.gz」などに変更し、メニューの[設定]→[エンジン]で開く画面で図のように「<KataGo (GPU40b)>katago/katago-opencl.exe gtp -model katago/40b-default_model.bin.gz」を追加すればOKです。

KataGoがアップデートされる等で別のKataGoに入れ替える場合、ダウンロードしたKataGo(eigen, eigenavx2, opencl, trt8.2-cuda11.2)を改良版のフォルダ(Lizzie-improved-v3.1-cpuまたはLizzie-improved-v3.1-gpu)にコピーして、エンジンの設定で指定します。
例えばkatago-eigenの場合、図のように katago-v1.11.0-eigen-windows-x64フォルダをコピーします
そしてdefault_gtp.cfgファイルの93行目あたりにあるルールを「rules = japanese」と書き換えます。
続いてLizzie改良版を起動し、メニューの[設定]で空いているエンジン欄にkatago-eigenなら「<KataGo (CPU)>katago-v1.11.0-eigen-windows-x64/katago gtp -config katago-v1.11.0-eigen-windows-x64/default_gtp.cfg -model katago/KataGo15B.gz」と記入します。この場合weightファイル(KataGo15B.gz)は以前のものを使います。gpu版の場合は新しいものにしたほうが良いでしょう。
他のエンジンも同様にします。
要はkatago.exeとdefault_gtp.cfgとweightファイルへのパスの指定を間違えないことです。


改良版本体だけを使いたければ、「executable-only.zip」をダウンロードし展開して、soundフォルダと「lizzie-0.7.4-shaded.exe」を既存のLizzieフォルダに入れてから「lizzie-0.7.4-shaded.exe」をダブルクリックまたは開きます。



※※修正・追記(Jan. 24, 2023)※※





【LizGoban】
Lizzieとは別の囲碁検討ソフトですが、置き碁の設定も簡単、あえて悪い手を選んで打たせる接待碁もできるのが特徴です。日本語のHelpもあります。

こちらのページで下方のAssetsの中の「LizGoban-0.8.0-pre4_win_231228a.zip」をダウンロードして展開し、LizGoban 0.8.0-pre4.exeを起動してください。
メニューのPresetで分析エンジンを選択できます。ショートカットとしては F1キーで古いPC用KataGo(CPUのみ)、F2キーで新しいPC用KataGo(CPUのみ)、F3キーでGPU有りのPC用Katago(GPU)という具合です。Katago(GPU)は初回起動時に、低スペックのパソコンではチューニングに長時間かかります。30分~1時間くらいはみてください。
搭載されているKataGoは v1.14.0.(eigen, eigenavx2, opencl)で、weightsファイルは15ブロックの g170e-b15c192-s1672なので、CPUのみのパソコンでも軽いでしょう。

Editメニューでコミと日本ルールを含むさまざまなルールに変更できます。Fileメニューで19路盤の他に13路と9路を選べます。
表情のある碁石も使えます。View→Stone→Faceで選択できます。KataGoで形勢をオン(View→Ownershipにチェック)にしてあれば、形勢によって碁石の表情が変わります。
Alt+ドラッグで分析領域を指定できます。「=」キーでシチョウを視覚化します。
その上、碁盤上の石の配置を写真や画像から取り込むことができるようになりました。画像をコピーして碁盤上でCtrl+Vで貼り付けたり、ドラッグ&ドロップで取り込むことができます。この機能は詰碁や部分的な研究に役立ちます。
詰碁解析はTool→Experimental→Tsumego frameで余分な部分を埋めれば、詰碁の部分だけ考えるようになります。余白を埋めることで詰碁部分以外の考慮を除外するわけです。

weightsファイル(gzファイルやweights.txtなど)を更新するなら、メニューのEngineの「Load network weights」をクリックして指定してください。weightsファイルについては Lizzieの項に詳しく書いてあります。
Lizzieを導入するよりも簡単なので、CPU、GPUにかかわらず一度使ってみることをお薦めします。

AIとの対局
AIと対局するなら、Fileメニューの Match vs AI を選びます。対局用の碁盤の画面になります。
画面の右上で碁盤の大きさ(19路13路9路)と置き石を選びます。その下のbestと書いてある欄でAIの強さを選びます。best→weak1~weak9。weakは数字が大きくなるほど弱くなります最強はbestで最弱はweak9です。
その右の数字はAIの考慮時間(秒)です。
互先でAIを黒にしたい場合や置き碁の場合は「AI's turn」をクリックするとAIが打ち始め、こちらが打つと自動的に対局してくれます。
途中で「c」キーを押し続けると、石に手数が表示され、それまでの手順が分かります。
対局を終了または投了するなら「stop match」をクリックすれば終了します。終了せず、右上の「new」をクリックすれば新しい碁盤で新たな対局ができます。
途中でZキーを押すとカンニングできます。
なお、置き碁の場合、KataGoエンジンは自動的にaggressive(攻撃的)になります。

AIとの対局でAIに個性を持たせることができます。
1.Editメニューの Preferences → Ownerships per moveにチェック
2.Fileメニューで Match vs. AI
3.vs.の隣のプルダウンメニューで一番下の personaを選択
4.AI相手に対局します

[AIに個性を持たせる]
personaの右にある「・・・」をクリックするとこの図が現れます。適当な名前を入れるかGenerateボタンをクリックすると「石を取りたがる」「自分の地を囲いたがる」「相手の地を削りたがる」などさまざまな個性を持ったAIと対戦できます。


【便利な機能】
1、上部メニューの「Preset」で、使用するエンジンを選べます。
2、「File」で置き碁や棋譜(sgf)の入力・保存、「View」で表示画面の選択などできます。
3、棋譜ファイルをドラッグして碁盤上でドロップすれば碁盤に石が現れます。
4、黒白の石をあらかじめ含んだ棋譜(例えば途中図からの棋譜)をコピーして碁盤上でCtrl+Vで貼り付けられます。
5、エンジンKataGoで 盤面の右上に表示される +nの数字は日本ルールの場合はアゲハマの差、中国ルールでは生存している石数の差です。これは現時点ではなく終局時に予想されるアゲハマ等ということで、誤差もあるのでおおまかな目安であるようです。

使い方は、Helpに細かく書いてあります。日本語でも読めます。
またweightsファイル(network.gz or bin.gz)を最新のものにすればLizGobanも強くなります。

LizGobanを動かす方法は幾つもありますが、KataGo以外のエンジンも使いたいなら、上にある「囲碁AIメガパック」を使うのが最も簡単です。


MacへのLizGoban導入
MacにLizGobanを導入する方法を政光順二さんが解説されています。


※※修正・追記(Dec. 28, 2023)※※





【KaTrain】
Lizzie、LizGobanと同じ囲碁検討ソフトです。前2者と同様AIと対局もできますし、何よりも局面分析機能が充実しています。
KaTrainはexeファイルなのでダウンロードすれば起動でき、Lizzieよりはるかに軽いので使いやすいと思われます。

こちらのページで、「1.14: Stronger default network」下方のAssetsの中の「KaTrain.exe」をダウンロードしてください。
※KaTrain.exeがMicrosoft Defenderによってブロックされるかもしれません。ウイルススキャンでは危険は無いのですが、気になるならzipファイルのほうをダウンロードして KaTrain.exeを起動してください。

コンソール画面付きが必要なら「KaTrain.zip」の DebugKaTrain.exeを起動してください。


起動すると、碁盤の画面になります。
もしも、KataGoの設定ファイルが無いというエラーが表示されたら、F8を押してKataGoの設定を更新するか、「KaTrain.zip」を展開してkatrainフォルダの中のKataGoフォルダにある「analysis_config.cfg」をKaTrain.exeと同じフォルダにコピーしてください。

画面左上のメニューアイコンをクリックすると設定窓が出ます。

設定窓でいろいろな設定ができます。各国言語に対応しています。日本語(日の丸)を選択してください。

KataGoをダウンロードしてあれば、KaTrain内からエンジンを指定できます。F8で設定窓が開きます。

KaTrainは碁盤全体だけでなく、指定した四角形の範囲をさまざまな手法で分析できます。これにより定石や詰碁といった狭い範囲の分析が可能になりました。


使い方その他はメニュー下のマニュアルをクリックしてください。現れるページの日の丸を選択すれば日本語になります。
Altでメニュー、F7でAIの強さを含む仕様変更、F8でAIの一般的な設定などができます。

v1.8.0からKataGoの分散トレーニングに簡単に参加できるようになりました。F9を押してアカウントを登録して、[貢献を開始!]をクリックするだけです。

なお、KaTrainを複数起動させる場合、設定ファイルは「C:Uses\ユーザー名\.katrain\config.json」のみが適用されます。それぞれの設定内容やKaTrain.exeのパスが違う場合、注意が必要です。


※※修正・追記(Jul. 9, 2023)※※





【LizzieYzy】
Lizzieなどと同じ囲碁検討ソフトですが多彩な機能があります。メニューは日本語にも対応しているので使いやすいでしょう。

LizzieYzyのページに行き、最新のもの(Version 2.5.3)を適当な場所にダウンロードして解凍(展開)します。エンジン付きなら Download1または Download2から「2023-06-15-windows64+katago.zip」を、エンジンを自分で設定するなら「2023-06-15-windows64.without.engine.zip」をダウンロードしてください。
解凍したフォルダの中の「Lizzieyzy-2.5.3-win64.exe」をダブルクリックして起動します。もしも起動できない場合は「bat starter(only exe failed).bat」から起動してください。
起動すると「Initialize settings(初期設定)」という画面になるので下にある「Load defaults(初期設定を採用)」ボタンをクリックして、「Confirm(決定)」クリックで確定します。設定内容を自分好みにしたければここで設定します。

続いて図のようにエンジンを選択する画面になります。「2023-06-15-windows64+katago.zip」のKataGoは v1.13.0で、デフォルトで入っているエンジンは以下のとおりです。
1.(OpenCL-官方)Kata1-18B--------OpenCL版のKataGoでweight(network)は18ブロック
2.(TensorRT官方)Kata1-18B------TensorRT版のKataGoでweight(network)は18ブロック
3.(CPU-AVX2-官方)Kata1-15B------eigenavx2版のKataGoでweight(network)は15ブロック
4.(CPU-无AVX2)Kata1-15B----eigen版のKataGoでweight(network)は15ブロック
5.(CPU-AVX2-非官方)Kata1-15B------非公式のeigenavx2版のKataGoでweight(network)は15ブロック
6.(TensorRT非官方)Kata1-18B------非公式のTensorRT版のKataGoでweight(network)は18ブロック

どれか1つエンジンを選んでダブルクリックまたは下方の Loadをクリックすればメイン画面となります。
※エンジンとweightについてはKataGoの項を参照してください。

メイン画面となったら上部メニューの[Settings(設定) → Language(言語)]で日本語を選択します。一度LizzieYzyを閉じて、次に起動するとメニューが日本語になっているはずです。

別のエンジンやweightファイル(network)を使いたければ[設定 → エンジン管理]で現れる登録画面で登録します。
KataGoの60ブロックのweightファイルを使うなら、まず katagoの60ブロックのネットワーク(weightファイル)をLizzieYzyフォルダにあるweightsフォルダにダウンロードします。
そして登録画面の空欄をクリックして上の欄に名前(NAME)とコマンドを記入します。例えば名前を「(OpenCL)Kata1-60B」、コマンドを「 "katago_opencl\katago_20211025_opencl64.exe" gtp -model "weights\kata1-kata1-b60c320-s4847033088-d2533443523.bin.gz" -config "katago_configs\default_gtp.cfg"」として Saveします。
コマンドが長くて記入するのが面倒なら、図のように40Bのコマンドを表示してドラッグ、「Ctrl + C」でコピーして、次に(OpenCL)Kata1-60Bを選択してCommandの欄に「Ctrl + V」でコピーしたものを貼り付けるのが便利です。(「Ctrl + C」とはCtrlキーと Cキーを同時に押すことです)
貼り付けたら weigtファイルの部分を60ブロックのファイル名に書き換えます。ここでは例として kata1-b60c320-s4847033088-d2533443523.bin.gzとしてあります。最後に Saveボタンを押して完了です。

またはエンジン管理画面で[追加]ボタンを押し、名前入力後、左上のコマンド(生成)ボタンからエンジン、weightファイル、configファイルを順に指定する方法もあります。

エンジン選択メニューで、それぞれのエンジンにマウスポインタを乗せると説明文がポップアップします。

手順4
LizzieYzyのメイン画面です。上部に各メニューが並んでいます。その下にサブメニューがあり、マウスポインタを乗せると説明文がポップアップします。下部にもメニューがあります。
Lizzieなど囲碁AIを使っている人なら基本的な使い方は分かると思いますが、「LizzieYzyの使い方」をご覧ください。

ショートカットキーも表にしてあります。

LizzieYzyは多くの囲碁サイトの棋譜を取り込んだり、囲碁AIの設定数値も簡単に変更できるなど便利な機能がたくさんあります。
野狐囲碁の棋譜も簡単に再現できます。プレイヤー名の検索には、野狐囲碁プロ棋士のIDを参考にしてください。
LizzieYzyにある取扱説明の文書をhope366さんがまとめておられますから、リンクを貼らせていただきました。
はじめに(简介.pdf)
最新のKataGoウェイトをダウンロードして使用する方法(如何下载并且使用最新KataGo权重.docx)
統合エンジンと重み付けの説明(集成引擎和权重说明.txt)
KataGoの検索スレッドを設定する方法(KataGo搜索线程设置方法.docx)

複数のGPUを使用する場合のエンジンの設定方法(多显卡用户的引擎设置方法.docx)
20211117更新履歴(2021-11-17更新日志.txt)



※※修正・追記(Feb. 6, 2024)※※



【Katagomo】
LizzieYzyを使用する連珠のAIがあるので紹介します。
Katagomoのページに行き、最新のものを適当な場所にダウンロードします。現在は「Katagomo_Lizzieyzy_Package_20210520.7z」です。
7-Zip File Managerを起動して、ダウンロードした拡張子 7zのファイルを解凍します。

解凍したフォルダの中の「Lizzieyzy-win64.exe」をダブルクリックすると起動します。最初に使用するエンジンを指定してメイン画面となります。
碁盤が連珠用の15路盤となりますが、メニュー等は LizzieYzyとほとんど変わりません。

なお、GPUの無いCPUのみのパソコン、またはCUDAの使えるパソコンの場合は、Katagomo_Lizzieyzy_Packageフォルダにあるkatagoフォルダを cpu_additional_package.7zおよび cuda_additional_package.7zに同梱されているkatagoフォルダとそれぞれ差し替えます。






【LizzieYzy日本語版】
LizzieYzy日本語版のページ(日本語)で下方のAssetsにある「LizzieYzy-2.5.4-non_RTX.zip」をダウンロードして適当な場所に解凍(展開)してください。
登録されているエンジンは以下です。
・CPU Eigen 10B・・・CPUユーザー用、安価で少し古いPCでも動く可能性あり。
・CPU Eigen AVX2 15B・・CPUユーザー用、比較的新しいPCで動く可能性があり、eigen版より少し高速です。
・OpenCL 18B s-913・・・GPUユーザー用、ネット(weight)は2024年3月時点で最強の18ブロックs913です。
・Leela0110 CPU・・・人間らしい手で分析したい場合にお薦め。
・Leela0110 GPU・・・↑のGPU版
フォルダの中にある「lizzie-yzy2.5.4-shaded.exe」をダブルクリックまたは開けば起動します。これはオールインワンタイプなので、これだけでLizzieYzyが動きます。
登録されているエンジンは上記の通りです。使えるエンジンを指定してください。もし他のエンジンを使いたい場合は個別に登録してください。

起動すると「初期設定」(Initialize settings)という画面になるので下にある「初期設定を採用」(Load defaults)ボタンをクリックして、「決定」(Confirm)クリックで確定します。設定内容を自分好みにしたければここで設定します。


続いて碁盤が現れますが、日本語になっているはずです。もし英語になっていたら上部メニューの「Settings」→「Language」から「日本語」をクリックして下さい。
そうして一度LizzieYzyを終了します。次に起動するとメニューなどが日本語になっています。
「□□□」は選択しないでください。韓国語を指定するので、次に起動すると文字がすべて□□となって戻すのに苦労します

この後は上の「LizzieYzy」や「LizzieYzyの使い方」を参考にしてください。



※※修正・追記(Mar. 14, 2024)※※





【藤碁盤 for PC】
藤碁盤はPCやスマホで動くSGFエディターですが、Webブラウザで棋譜の検討もできます。

さらに「藤碁盤 for PC」を使えば棋譜の検討(分析)やAIとの対局も可能です。
デフォルトで入っている囲碁AIはLeela Zero 0.17(CPU, GPU)、KataGo 1.9.1(CPU, GPU)、Gnu Go 3.8ですが、新しく追加することもできます。

[囲碁AIの追加方法]
ダウンロードしたFujiGoban2.jarをダブルクリックするとメインメニューとなります。
ここで「AI碁盤」をクリックします。

上部メニューの「設定 → プログラム」をクリックして現れる画面で「+新規」をクリックします。

「プログラム」の欄に追加するAIを指定します。図では例として C:\katago-v1.10.0-opencl-windows-x64\katago.exe を指定しました。
続いてネットワークファイル(weight)とconfigファイルを「引数」の欄に指定します。図では因数の欄は gtp -model C:\katago-v1.10.0-opencl-windows-x64\kata1-b40c256-s10962542848-d2672348390.bin.gz -config C:\katago-v1.10.0-opencl-windows-x64\default_gtp.cfgとなっています。
OKでkataGo 1.10.0が追加されました。


[棋譜の検討]
上部メニュー「ファイル → 開く」で棋譜を指定して「検討」をクリック、検討に使用するAIを指定すると分析が始まります。好きな手数から始めることも可能です。

[AIとの対局]
新規碁盤で「開始」をクリックし、対局条件を決めると対局が始まります。

「藤碁盤 for PC」はクラウド上など別のマシンで稼働しているAIプログラムをローカルPCの藤碁盤から使用できる機能もあります。
詳細は藤碁盤 for PC の使い方をご覧ください。



※※修正・追記(Jan. 25, 2022)※※





【q5go】
「q5go」は基本はSGF エディタですが、KataGoやLeelaZeroなど互換性のあるエンジンを使っての分析、印刷に適した棋譜出力など、多くの便利な機能があるようです。
詳細はq5goのREADME.mdをご覧ください。


手順1
q5goのページに行き、Assetsの「q5go-2.1.3-win.zip」をダウンロードして適当な場所に展開します。

手順2
展開した「q5go-2.1.3-win」フォルダの中の「q5go.exe」をダブルクリックすれば起動します。
最初にメニュー画面になるので、やりたいツールを選びます。

手順3
「Load SGF file」で棋譜を読み込むと碁盤の画面になります。
上部メニューでいろいろできるようですが、まだよく分かりません。使い方が分かった方は情報掲示板で教えてください。


※※修正・追記(May. 5, 2022)※※





【流星】
棋譜管理ソフトは日本棋院の「Kiin Editor」(棋院エディタ)を初め多数あります。
「流星」は有料のインターネット囲碁対局[サンサン]が掲載している棋譜管理ソフトですが、無料でダウンロードでき、使用制限もありません。
UGF、SGF、NGFなど多くの棋譜形式に対応していて、多様な印刷機能その他、多くの便利な機能があります。

手順1
サンサンのダウンロードページに行き、中ほどの[棋譜管理ソフト「流星」(動作OS:Windows 10/8)]をクリックして「RyuseiSetupSS.exe」をダウンロードしてください。

手順2
RyuseiSetupSS.exeを起動すればインストールが始まります。

手順3
インストールしてできたアイコン(流星 for Sansan)をダブルクリックすれば流星が起動します。日本語のメニューなので使い方は分かりやすいでしょう。いろいろ試して見てください。


※※修正・追記(Jan. 22, 2021)※※





【ZBaduk】
「ZBaduk」はパソコンに囲碁AIが入ってなくてもオンラインで囲碁AIを利用できるサービスです。ただし英語です。
まずはここにアクセスしてください。

会員登録(無料、メールアドレスを登録するだけ)をすると利用できるものが増えます。Log inをクリックして Registerをクリック、必要事項を記入し、碁盤の急所に黒石を置いたら登録完了です。
ZBadukのページにはメニューが4つあります。

Play Bot
ZBadukの囲碁AIと対戦できます。置き碁はできないようですが、指導碁モードがあり互角になるように手抜きをしてくれます。
終局後に棋譜を保存できますが、会員登録が必要です。

Game Editor
これの使い方はよく分かりません。碁盤には幻庵因碩と本因坊秀策の棋譜が入っています。好きなところの石を置き直すことが出来ます。

Smart Review
検討に使用できる囲碁AIはLeelaZeroやKatagoが使えるようです。これらはNVIDIA製GPUのあるサーバーで動いていると書いてあります。
検討したい棋譜をアップロードすればLizzie風に勝率が出ます。

Saved Games
打ち碁の棋譜または別の場所から棋譜をアップロードして貯めておく場所であり、その棋譜を検討できるところでもあります。

以上簡単にZBadukを紹介しました。詳しい使い方は私も知りません。パソコンにAIを入れられない人には便利なところと思います。