□□□  内部解析情報集  □□□


内部解析担当 : 那由他由那
加筆・修正 :ドラゴンゾンビ

アイテムのレベルアップの構造
「チョンガラのモンスター図鑑」のページの狂い
各種パラメータについて
4大パラメータのメモリ内部での管理について
特殊能力によるパラメータ変化について
アイテム装備特性によるパラメータ変化について
きぬのおび等の経験値増加アイテムの効果


●アイテムのレベルアップの構造

武器防具、通常アイテム、これらはすべて同じレベルアップの構造を持っています。以下、武器防具と通常アイテムをまとめて「アイテム」と表記します。

アイテムのレベルアップに必要な経験とは、使用した際に発生する経験値の蓄積であり、厳密にいうと「使用回数」そのものではありません。なお、この経験値は内部パラメータであるため、ゲーム中では確認することはできません。

入手直後のアイテムには、あらかじめそのレベルに応じた経験値が設定されており、以降アイテムを「使用」して経験値を稼ぎレベルアップしていきます。「使用」の具体的な内容については☆☆「アークザラッド2」マニアックデータ説明☆☆をご覧下さい。なお、経験値の単位を「ポイント」と呼ぶことにします。

武器の場合、攻撃対象1体につき4ポイントの経験値が得られます。銃、槍、ナイフの様に複数の敵を同時に攻撃できるものは攻撃の対象とした分だけ得ることができます。防具・通常アイテムの場合、敵から攻撃されるたびに4ポイント得られます。

アイテムは規定ポイント貯まるとレベルアップします。その一覧表を記します。

レベル必要経験値必要使用回数
AタイプBタイプ
LV 120(初期値) 
LV 2405 
LV 3605 
LV 4908 
LV 512078
LV 61601010
LV 72001010
LV 82501312
LV 93001213
LV103601515
LV114201515
LV124901817
LV135702020
LV146602223
LV157602525

必要使用回数
 Aタイプ:初期レベル1,2,3,5,6,7,9,10,11,14
 Bタイプ:初期レベル4,8,12,13
必要使用回数が2種類(Aタイプ,Bタイプ)に分かれるのは、必要経験値が4で割り切れない値を持つレベルがあるからです(LV 4の90やLV 8の250など)。
例えばAタイプで初期レベル1のアイテムを、4ポイントづつコツコツと貯めてレベル4にすると、経験値が

                92ポイント

になっているはずです。一方で初期レベルが4の武器は最初から

                90ポイント

持っています。同じレベル4の状態でも、このように2つの状態(経験値)が存在していることがわかります。この2ポイントの差は、「4ポイント」づつ経験値を稼いでいく以上、絶対に埋まることはありません。

ただし、鍛冶屋の「アイテムレベルを上げる」を行うと、再びレベルに応じた経験値が改めて設定され、その時のレベルに応じたタイプに変わります。


●「チョンガラのモンスター図鑑」のページの狂い

モンスター図鑑のページはR1,L1で10ページづつ、R2,L2で50ページづつ移動できますが、時々計算が狂ったりします。これは、図鑑No.20とNo.21を跨いだ移動をしてみると気付くと思います。この原因について説明しましょう。

モンスターの順番は、図鑑上の番号ではなく実際には別の番号(以下、「管理番号」)で管理されています。図鑑上の番号とそれに対応する管理番号は少々違いがあり、以下のようになっています。

図鑑No.管理No.モンスター名
01717(=11h) ライジン
01818(=12h) オドン
01919(=13h) ククル
02020(=14h) ちょこ
---21(=15h) ちょこ(覚醒)
---22(=16h) −\
---23(=17h) −−→キャラの予備スペースと思われる
---24(=18h) −/
02125(=19h) エレメンタル
02226(=1Ah) ヒョウエンキ
02327(=1Bh) エレメンタルマスター
このように、管理番号の21〜24の4つには、対応する図鑑上で番号が与えられていません。図鑑No.20までは管理番号と同じですが、図鑑No.21からは管理番号から -4 したものになっています。

図鑑のページ移動は実際には管理番号上で行われます。このため、図鑑No.20から図鑑No.21の間に関わる移動をした際に「狂い」が発生するのです。

図鑑No.20とNo.21を跨いだ移動の場合、プラス移動の時は図鑑番号−4、マイナス移動のときは図鑑番号+4へ移動します。図鑑番号のないところ(管理番号21〜24)に移動しようとしたとき、プラス移動の時は図鑑No.21に、マイナス移動のときは図鑑No.20になります。


●各種パラメータについて

 キャラクターのパラメータには、ステータス画面で確認できる数値として、以下のものがあります。
〔レベル〕 1000 〔攻撃力〕 499
〔HP〕 32767 〔防御力〕 499
〔MP〕 32767 〔 魔力 〕 499
〔経験値〕 2,147,483,647 〔敏捷度〕 51
  〔投〕 3  〔受〕  3
〔反〕 3  〔跳〕  3
〔移〕 7  
 (【マニアックメモ】「◆パラメータの最大値」より)

 ステータスで表示される数値には装備アイテムによるパラメータの増加分も加味されますが、まずは装備品なしの状態について説明します。

  1. レベル[Lv]・経験値[EXP]
     RPGではおなじみの強さの目安[Lv]と、そのLvに到達するのに要する戦いの経験度[Ex]。ご存知のようにARC2では最大Lvが1000に設定されています。またExの最大値に関しては、231−1と同値であり、機械演算に詳しい方ならば、このEx数値が4Byte=32Bitで保管されていることを理解していただけると思います。Lv・Exともに基本的には戦闘を繰り返すことにより上昇します。
     なお、Lv と Ex の関係はこちら【経験値の法則】になります。

  2. HP・MP
     いずれも215−1と同値であり、上記同様この数値は2Byte=16Bitで保管されています。これらの最大値を上げるためには、Lvupか「生命の木の実」、「魔力の泉」に代表されるドーピングアイテムを使用することになります。
     初期値、Lvup時の上昇についてはこちら【記録値】をご覧下さい。
     魔法効果、装備効果によって最大値が変化することはありません。

  3. 投・受・反・跳、移[Mov]
     投・受・反・跳の4つは、各キャラクター(人間系)、各モンスタークラス(モンスター系)ごとに、「Lv○以上で1or2or3になる」ということが決まっています。これらの個別Dataをまとめたものはこちら。【投・受・反・跳のLvとキャラクターLv】
     なおモンスターで飛行系に属する場合、跳はLvにかかわらず0になります。モンスターのクラスによっては飛行系⇔非飛行系のチェンジが可能なものもいますが、飛行系→非飛行系へと変化させた場合、その直後は跳が0のままです。その際は1Lvupさせることにより、規定のLvに応じた跳の数値に戻ります。
     Movについては、各キャラクター、各モンスターごとに個別に数値が決まっています。跳が3であり、かつ飛行系でない場合に、Mov+1されます。
     魔法効果、装備効果により一時的に変化することがあります。

  4. 攻撃力[ATT]、防御力[DEF]、魔力[MAG]、敏捷度[AGI]
     この4つのパラメータは、実際は0.2刻みの数値で扱われているのですが、ステータス画面上では小数部分が切り捨てられて表示されています。
     例えば、ステータス画面上で「10」であっても、実際は 10.0〜10.8 の 0.2刻みの数値で記録されており、この数値が行動へ反映されます。
     ただし、この4つのパラメータの算出過程が非常に煩雑な上に、魔法効果、装備効果により一時的に変化することも考慮に入れていかねばなりません。以下、これらの問題について順次説明いたします。


●4大パラメータのメモリ内部での管理について

 これら4つのパラメータのしくみの説明にあたり、まずは用語の定義をしておきます。
用語 定義 備考
【記録値】 メモリ内部で記録されている数値 整数
【補正度】 記録値→実効値への変換時の参照数値 キャラ、モンスター固有値
【特性係数】 記録値→実効値への変換係数 ATT,DEF,MAG算出に使用
【敏捷度補正値】 記録値→実効値への変換補正値 AGI算出に使用
【実効値】 能力として有効な中間数値1 整数
【有効値】 能力として有効な中間数値2 0.2刻みの数値
【表示値】 ステータス画面上で確認できる数値 有効値の整数部分のみ
『記録値』について
 ATT,DEF,MAG,AGIの4大パラメータはメモリ内部で以下の数値範囲で記録されています(記録値)。すべての算出の元となる基本数値です。モンスター(およびちょこ)の場合、クラスチェンジをすることでステータス画面上の表示値が変化するため、モンスターによって成長のしかたが異なると思いがちですが、同じCLASS内のモンスターならば、どのモンスターでLvupしても、成長のしかた(記録値の増加量)に変化はありません。これはちょこも同様です。
記録値
攻撃力[ATT]
防御力[DEF]
魔 力[MAG]
0 〜 2499
敏捷度[AGI] 0 〜  255
 この各種パラメータ(HP,MP,ATT,DEF,MAG,AGI)の「記録値」の初期設定および加算時における算出法を以下に示します (ここでは、HP・MPの算出法も拡張して取り扱う)。

  1. アーク1からコンバートした場合
     アーク、ククル、ポコ、トッシュ、ゴーゲン、イーガ、ちょこ、および召喚獣6体の計13体の「記録値」がそっくりそのままアーク2にトレースされ格納される。この場合、下記の公式は使用されないので要注意。

  2. ノーコンバートおよびアーク2で登場するメインキャラ
     初めてパーティIN(操作可能)となる際に、あらかじめ設定されたLvをもとに公式に沿って算定され格納される。

  3. 敵モンスター
     バトル時に、モンスターのCLASS、Lvによって各種記録値がその都度算出され、格納される。

     なお、b.〜c.の算出において使用される公式は以下のとおり。
    (記録値)=(Lv1)+(成長率)x(N-1)
    (Lv1)と(成長率=凵jは、各キャラクター・各CLASSで異なる。
    (成長率=凵jとしてとりうる値。
    1, 1.25, 2, 2.25, 3, 3.25, 4 (AGIは全キャラ1、4はサニアのMP限定)
    記録値は算出後整数位で切り捨て。
     記録値の算定に必要な各モンスターのDataは、【モンスターの基本パラメータ】に記してある。

  4. レベルアップ時
     a〜c、いずれのケースで初期記録値が算出されようとも、レベルアップ時には各CLASS、各キャラ固有の増分値(整数部分)が加算される。この際、強力果物(HP+1)、ネックレス(HP+3)、鬼灯・不知火(MP+1)、羅刹(ATT+1)、骸(ATT+2)が装備されていればその分も加算される。つまりLvup時に以下の演算が行われる。
    (新記録値)=(前記録値)+(成長率凵j
    新記録値は、加算後小数部分を切り捨てて、整数として保管
     この演算の結果、先に示した記録値公式の成長率で「○.25」が設定されているパラメータは、「.25」の小数部分がLvup毎に切り捨てられることになる。
     そのため、同CLASS同種族のモンスターであっても、捕獲Lvの違いからパラメータに違いが見られたり、マザークレアの館におけるクラスチェンジの際に表示される理想のパラメータより、実際のパラメータが少なかったりする。
     また、この現象は、ヂークベックの経験値分配で一気にLvを上げても回避できない。
     要するに、同じLvの同種モンスターならば、高Lvのモンスターを捕まえた方が、より高い記録値(ステータス)になる、ということです。ですがその分、特殊能力の習得・熟練が遅れますので自分のプレイスタイルにあった捕獲をしましょう。

     このLvup時のことも加味した記録値算出公式は、以下のようになる。
    (記録値)=(Lv1)+(成長率)x(A-1)+(成長率整数部)x(N-A)
    (N=TargetLv、A=捕獲・加入時登場Lv)
    記録値は算出後整数位で切り捨て。
  5. ドーピング
     上記とは別にドーピングアイテムを使った場合、その分記録値が増加する。その際、
    HP ・MP  「生命の木の実」「魔力の泉」によってHP・MP記録値が4〜5上昇する。
    ATT・DEF・MAG・AGI  「ちからの実」「レコの草」「魔力の葉」「パロの実」により、各種記録値が[5]増えている。(人間系のキャラであれば結果的に表示値1増加)
     各種ドーピングアイテムの増分値はこちら【アイテム・ミックス分類】に記してあるが、すべて人間系キャラの表示値であることに注意(もっとも、こんな話を考慮に入れなければ表示値の増加分だけでDataとしては十分なんですけどね・・・)。記録値としての加算値は、この表の「数値×5」で算出するとよい。
『補正度』について
 キャラクターの個性(特性)を出すために、各キャラ・各種パラメータ(ATT,DEF,MAG,AGI)毎に設定されているものです。「記録値」から後記の「実効値」へと変換される際に参照され、この数値をもとに各種パラメータが変化します。
 とは言うものの、人間キャラ・召喚獣の大半は、この補正度がどのパラメータでも(変化なし)なので、結局モンスターの個性を出すためのものと考えて差し支えありません。
 大半のモンスターが「攻撃力」重視型で、「魔力」は総じて低め(マイナス)に設定されていますが、特殊能力主体(魔道系)のモンスターは「魔力」の補正度が大きく、「攻撃力」の補正度が小さく設定されていたりします。
 各モンスターの補正度の詳細は、【補正度表】をご覧下さい。

『特性係数』について
 前述の補正度によって設定される「記録値の変換倍率」のことです。ただしこの倍率を作用させるのは、
攻撃力[ATT],防御力[DEF],魔力[MAG]の3パラメータになります。
(特性係数)=(16+A)/16
A:補正度(各モンスターの固有値)
 従来(1999〜2003年)までとは、この言葉の取り扱う数値の意味合いと役割が変わっているので、ご注意ください。
『敏捷度補正値』について
 敏捷度[AGI]に関しては、前述の特性係数による「割合変化」ではなく、記録値に対して、補正度より算定される補正値を「加算する」ことで補正しています。
(敏捷度補正値)=4×A
A:補正度(各モンスターの固有値)
『実効値』について
 キャラクター、モンスターの能力として格納される数値です。実効値への変換方法は以下のようになります。
[ATT,DEF,MAG]
(実効値)=(記録値)×(特性係数)=(記録値)×(16+A)/16
[AGI]
(実効値)=(記録値)+(補正値)  =(記録値)+(4×A)
 この実効値は、算出後整数位で切り捨て。
『有効値』について
 実効値を単に5で割ったものです。結果、0.2刻みの小数になります。有効値のほうが表示値に近いため、目安として考えるには「有効値」の方が感覚的にわかりやすいです。
(有効値)=(実効値)/5=(実効値)×0.2
『表示値』について
 表示値は、単に有効値の小数部分を切り落としたもので、ステータス画面上で確認できる数値です。

 これまでの過程を簡単に図示すると、以下のようなフローチャートになる。
1.記録値(上記a〜eの記録値の算出、加算が行われる場合ここから再設定)
   |
   | 補正度による、修正(補正後数値の小数部分切捨て、人間系は×1で素通り)
   ↓
2.実効値(モンスターのクラスチェンジ、ちょこの「覚醒」コマンド使用はここから再設定)
   |
   | ÷5
   ↓
3.有効値
   |
   | 小数部分切捨て
   ↓
4.表示値(ステータス画面で確認可能)

実際の計算例を以下に示す。

記録値→実効値→表示値 変換例(1)−ATT
対象モンスターLv72 アースギガント(アミーグFBAにて捕獲)
CLASS DATALv1:25 成長率:2.25
記録値ATT25+2.25×(72-1)=184.75 → 184
モンスター名補正度特性係数計算(×特性係数)実効値有効値表示値
聖なる魔人-2(16-2)/16=0.875184x0.875=161.016132.232
フロストギガント+1(16+1)/16=1.0625184x1.0625=195.519539.039
死の魔人+2(16+2)/16=1.125184x1.125=207.020741.441
アースギガント+3(16+3)/16=1.1875184x1.1875=218.521843.643

記録値→実効値→表示値 変換例(2)−AGI
対象モンスターLv46 ヌエ(遺跡ダンジョン17,19Fにて捕獲)
CLASS DATALv1:20 成長率:1
記録値AGI20+1×(46-1)=65
モンスター名補正度計算(+補正値)実効値有効値表示値
ヌエ+365+4x(+3)=7715.415
ケルベロス+465+4x(+4)=8116.216
グリフォン-265+4x(-2)=5711.411
キメラ-165+4x(-1)=6112.212

 記録値→実効値→有効値→表示値の計算機として・・・
全35CLASSの【EXCEL(モンスターData)】を示します。
人間系はこちら【EXCEL(メインキャラ)】をご覧ください。

 逆に、表示値から記録値を算出することは、範囲を絞り込むことまではできますが、特定までには至らないことがほとんどです。
参考までにステータス画面上の表示値から、絞り込める記録値はこのようになります。
表示値 特性係数×0.2 記録値
56 0.1875 299〜303  記録値はこの範囲まで絞り込めますが、
正確な値まではわかりません
60 0.2 300〜304
63 0.2125 297〜301
 表示値以外の要素を用いれば、記録値をより絞り込むことができます。例えば…
回復系特殊能力「キュア」「トータルヒーリング」「癒しの竪琴」の回復量は、「魔力の実効値」であることが判明しています。これにより、キュアを使えるキャラであれば魔力の実効値を知ることができ、特性係数 1 のキャラ(主にメインキャラ)であれば回復量そのものが、魔力の記録値であることを知ることができます。

 ここまでで、「補助特殊能力の効果なし」「装備なし」のいわゆる「基本」の状態でのパラメータは予測がつきます。
 しかし、実際にはこの基本状態に「特殊能力の効果」「装備品」の修正を受けることになります。以下、これらについて説明していきますが、表示値だけでは説明がつかないことが多いので「実効値」「有効値」「表示値」を交えて説明を続けます。

 以下の説明をしていくにあたって、まず最終的にどのような経路でステータス画面の表示に至っているかを示します。
ステータス画面の表示に至るまでの全体フローチャート

  記録値
   |(キャラクターの根本Dataとして保管)
   |(初期設定のほか、Lvup時、ドーピング時に加算・変更)
   |
   |
   |※補正度による補正
   |
   |
   ↓
  実効値(A)−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−→有効値−−−−−−−−−→表示値(A)
   |(そのキャラの形態での本来の力、Dataとして保管)
   |
   |※実効値(A)を基に変化(1.2.の順に修正)
   | 1.ステータス異常による、パラメータ変化(割合変化)
   | 2.ウィークエネミーによる、パラメータ変化(Data書き換え)
   ↓
  実効値(B)
   |(戦闘中のみの、ステータス異常、ウィークエネミーによる変化後の値)
   |
   | 3.装備品の追加効果(加算)
   | 4.装備品本来の効果(加算)
   |  (武器ならば、攻撃力を5倍して加算)
   |  (アクセサリならば、防御力を5倍して加算)
   | 5.上限修正
   |  (攻撃力・防御力・魔力ならば2499に修正)
   |  (敏捷度ならば255に修正)
   ↓
 最終実効値(C)−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−→有効値−−−−−−−−−→表示値(C)


   (実効値−−−−−−−−→有効値−−−−−−−−→表示値)
          ÷5        小数部分切捨て

  記録値、実効値、表示値は整数で、計算過程で小数が出た場合、そのたびに切り捨て。

ステータス画面の表記
攻撃力○○○ ± △△
 ○○○ = 表示値(A)
± △△ = 表示値(C) − 表示値(A)
表示値(C)は画面下などに、ATT □□□ の形で表記される)
 今までの説明は、実効値(A)→表示値(A)までです。
 これより、1.〜3.を説明します。。


●ステータス上昇・減少を伴う特殊能力のパラメータ変化について

先程のフローチャートにおける1.2.がこれに該当します。

1.ステータス異常による、パラメータ変化(割合変化)

  1. ST異常による効果(単体)
     効果をまとめると、以下のようになります。
    種類対象効果割合(倍率)
    STupATT,DEF,MAG25%up5/4=1.25
    STupAGI50%up3/2=1.5
    STdwATT,DEF,MAG25%dw3/4=0.75
    STdwAGI50%dw1/2=0.5
    ヘモジーATT,DEF25%dw3/4=0.75
    ATT,DEF15%dw17/20=0.85
    石化DEF50%up3/2=1.5

    (ウィークエネミーは割合変化ではないステータス異常なので、ここに含まれません)
     ステータス画面の表記をまじえて、STdw効果を例にとり、「実効値」と「表示値」の関係を説明していきます。
    変化前→ STdw →変化後画面表示
    実効値有効値表示値計算実効値有効値表示値
    8617.21786x0.75=64.56412.81217-5
    8717.41787x0.75=65.256513.01317-4
    8817.61788x0.75=666613.21317-4
    8917.81789x0.75=66.756613.21317-4
    9018.01890x0.75=67.56713.41318-5
     実効値の段階では、ほぼ一律25%dwをしている様子がわかります。
    一方で表示値では同じ変化前「17」でも、増減値が-4であったり、-5であったりします。これはさきほど示した、ステータス画面の表記に従い、増減値が決まるためです。内部的(実効値)には大差ありません。
    攻撃力○○○ ± △△
     ○○○ = 表示値(変化前)
    ± △△ = 表示値(変化後) − 表示値(変化前)
     以降、重ねがけについて説明しますが、ステータス画面の表記上の問題は単独でかかっているとき同様です。

  2. 重ねがけ

    (1)重ねがけの規制
    •  ヘモジー>石化>麻痺 
      の3種のステータス異常は上のような優先順位があるため、3つのうちひとつのみが有効です(同時にこの2つ・3つがかかることはありません)。しかも左の方が優先されるため、例えば、石化状態の対象がヘモジー攻撃を受けた場合、石化が解消されてヘモジー状態になります。逆にヘモジー状態の対象を石化しようとしても石化できません。
       なお、似たような行動不能系である「呪縛拳」(イーガ)、「眠り」ならば同時にかかります。
    •  STup、STdwの2つは、どちらか片方が発動します。後からかけたステータス異常になります(FFシリーズにおけるヘイストとスロウの関係と同じです)。

    (2)重ねがけの順番
      (変化後実効値)=(変化前実効値)x(割合) (小数部分を切捨て)

    と計算するために、1つのステータス異常ごとに小数部分を切り捨てています。誤差なくステータス異常のパラメータ変化を考えるうえでは、どのような順番でST異常の割合を掛けているのかが必要になりますが、そのステータス異常の計算順序は決まっています。(詳しいことはこちらを参照)。その順序は、最も多くのST異常の影響を受ける、防御力(DEF)を例に取ると、

      「ヘモジー or 石化」 → 「毒」 → 「Up or Down」の3段階で計算されます。
    そして、3段階すべてに整数位切捨てが発生します。つまり・・・

    1. 「ヘモジー or 石化」:x0.75 or x1.5 のあと、小数部分を切捨て
    2. 「毒」:x0.85のあと、小数部分を切捨て
    3. 「Up or Down」:x1.25 or x0.75 のあと、小数部分を切捨て

     この問題(誤差)は、きぬのおび&王様の像装備時の、経験値増加量の切捨て問題と同様です。
2.ウィークエネミーの効果

 さて、ST異常・ウィークエネミーの効果を付加できるのは、アークの「ウィークエネミー」、トッシュの「紋次斬り」の2つだけですが・・・、このウィークエネミー効果はもともとのパラメータを参考にする割合変化ではありません。

 このウィーク−エネミー効果の概要は、敵を、約4分の1のLvでのパラメータにしてしまう、というものです。

 その詳しい内容はこちら
  • キャラのLvを激減させる特殊能力である(影響をうけるのは、4つのパラメータにのみ)。
  • そのLv設定式
     (弱Lv)=(元Lv)÷4(小数部分切り上げ)
  • この弱LvとキャラのCLASSに基づき、4つのパラメータ記録値を再計算(記録値公式より)。
  • モンスターの場合でも、補正をせずにそのまま
     (有効値)=(記録値)÷5
  • 結局、この有効値が、変化後の値として設定される(置き換わる)
  • ステータス画面で確認できる±○(この場合、普通はマイナスになる)
     (±○)=(変化後有効値の整数部)−(変化前有効値の整数部)

  • ただし、実際のLvが下がっているわけではないので、経験値は通常通り獲得できます。その一方で、Lv差に依存する防御率、回避率、命中率も実際のLvに依存するので注意。

※ウィークエネミーと他のステータス補助魔法との重ねがけ
 結論から言えば、重複されずウィークエネミーの効果のみが発動します。
 キャラクターのステータス異常アイコンには複数の効果が次々表示されるものの、ステータス画面で確認できるパラメータの変化は、ウィークエネミーによる効果単独のものと同じです。パラメータ変化の過程としては、上のフローチャートにも示しましたが
 割合変化 → ウィークエネミー効果による書き換え
の順で処理されているようで、いったんは割合変化のパラメータを出しているものの、結局書き換えられるため無駄に終わっているようです。もっとも単独でも恐るべき変化をもたらしますが・・・

 1.2.の特殊能力効果によるパラメータ変化の一例をあげます。ターゲットのブラックスカルには、ヘモジー&毒&STdw、そしてウィークエネミーの4重苦を味わってもらいました(鬼)。これにより先程のフローチャートの実効値(B)まで進みます。

対象モンスターLv112 ブラックスカル(空中城 開幕)
モンスターDATALv1:30 成長率:2.00 補正度:+2
記録値DEF(Lv112)30+2.00×(112-1)=252 → 252
実効値DEF(Lv112)252×(16+2)/16=283.5 → 283
記録値DEF(Lv28)30+2.00×(28-1)=84 → 84
変化計算(予測):DEF結果
(画面表示)
ST異常変化前実効値計算変化後実効値有効値表示値
初期状態28356.65656+0=56
ヘモジー283283x0.75=212.2521242.44256-14=42
212212x0.85=180.218036.03656-20=36
STdw180180x0.75=13513527.02756-29=27
ウィークエネミー135(135) → 848416.81656-40=16

 ウィークエネミーの効果は、変化前の実効値がいくつであろうとも、このLvとCLASSでは84になってしまいます。ヘモジー&毒&STdwの3重苦よりも、ウィークエネミーの効果のほうが大きいとは・・・

●アイテム装備特性によるパラメータ変化について

先程のフローチャートにおける3.がこれに該当します。

 アイテムの特殊効果の中に「装備すると○○上昇」という特定パラメータを強化するアイテムがあります。その通り、装備すれば該当パラメータが上昇します。ところが、同じアイテムなのに、装備したキャラによって上昇する値が違う、という現象もあります。その仕組みについて説明します。

 「マジックローブ」を例にします。
 ローブに鍛冶屋で特殊効果を付加する、もしくは特定キャラに装備して特殊効果を発生させることでローブがマジックローブに変化します。
 マジックローブは装備すると魔力が上昇します。その上昇量は、マジックローブになった時点で魔力上昇+1が発生したことを確認することができます。以後マジックローブのレベルが上がるにつれて上昇量が増えていきます。上昇はしているのですが次のような現象が現れる事があります。
現象1 : ステータス画面で確認してもマジックローブのレベルアップ前と後で装備した魔力の増加量が変わっていない
現象2 : 同じアイテムなのに装備者によって魔力増加量に違いがある
 これは、キャラクターのパラメータと同様に、魔力上昇量も画面上で確認できる数値(表示値)とメモリ内部で扱われている数値(記録値)が違うために起こります。
 レベルと魔力上昇量の関係はこのようになっています。
 ローブ → マジックローブ →アイテム1Lvup
(魔力増分値)+1+2+3+4+5のいずれか
アイテム記録値05678910
有効値01.01.21.41.61.82.0
表示値0112
 魔力上昇量は、1レベル上昇するにあたり、記録値で 1〜5 のランダムで上昇していきます。有効値に直すと0.2〜1.0(0.2刻み)になります。
これまでと同様に、アイテム装備効果によるパラメータの上昇量の記録値と有効値の関係は以下のように表されます。これは装備者に関わらず同一です。
[有効値]=[記録値]×0.2
以降、説明が複雑にならないよう、表示値に近い「有効値」で説明したいと思います。

 装備時の画面表示での数値は、キャラクターの有効値とパラメータ上昇量の有効値を合わせたものになります。

『現象1』について
魔力有効値 100.2 (表示値 100)のキャラがマジックローブを装備していたとします。
未装備 マジックローブ(初期)装備 マジックローブが 1 レベルアップ後
キャラ魔力 表示値 キャラ+ 上昇量= 合計→ 表示値 キャラ+ 上昇量= 合計→ 表示値
100.2 100 100.2 1.0 101.2 101 100.2 1.2 101.4 101
1.4 101.6 101
1.6 101.8 101
1.8 102.0 102
2.0 102.2 102
マジックローブの魔力上昇量が増えていても、表示上の増加量に変化がない場合があるのがわかりました。

『現象2』について
魔力上昇量1.6 のマジックローブを以下の二人のキャラに装備してみます。
未装備 マジックローブ(魔+1.6)装備後
有効値 表示値 有効値 表示値
キャラa 50.0 50 50.0+1.6=51.6 51
キャラb 50.6 50 50.6+1.6=52.2 52
同一アイテムでも、ステータス画面上では見えないキャラ有効値の小数部分の違いで表示値が異なることがわかりました。

なおステータス画面での表示は、次のようになるから
魔力○○○ ± △△
 ○○○ = 表示値(A)
± △△ = 表示値(C) − 表示値(A)
(表示値(C)=装備後、表示値(A)=未装備とする)
さきほどの、魔力有効値 50.6 のキャラにマジックローブ(魔+1.6)をさせた場合、ステータス画面上ではこのように表示されます。
魔力 50 + 2
 50 = 未装備表示値(50)
  2 = 装備後表示値(52) − 未装備表示値(50)
最後のまとめとして、最高性能のマジックローブの作り方を記します。表示値と有効値の関係を修めていれば、自然に理解頂けると思います。

  1. 「ローブ」を鍛冶屋で「マジックローブ」にする。
  2. 「キュア」「トータルヒーリング」「癒しの竪琴」が使えるキャラで、その特殊能力の回復量を確認する。
  3. データセーブ
  4. 「マジックローブ」のレベルを1つ上げる。
  5. 先ほどのキャラに装備させるときに、マジックローブの表示上の魔力が1増えていなければ失敗。増えているなら更に「キュア」等を使って回復量を確認し、[2)の回復量]+5に満たない場合はやはり失敗。3)のデータをロードして4)からやり直し。
    回復量が+5されているなら成功、再び 3)へ。

 上記 2)の項目で回復量が5で割り切れる数の場合「キュア」を使って確認する必要はなくなります。マジックローブのレベルを上げるたびに、そのキャラに装備させて、表示上の魔力が+1増加しているのが確認できれば成功しています。
 「(マジック)ローブ」の最大レベルを15にしていれば「魔力+15」(有効値+15.0)のマジックローブが完成します。キュアにおいては回復量が未装備時よりも 75 も多く回復し、鍛治屋で限界改造をすれば最後まで十分使える防具になります。(改造限界についても注意がありますので「・鍛冶屋での改造について」を参照下さい。)
以上は「ローブ+1」でも同様です。


●きぬのおび等の経験値増加アイテムの効果

「きぬのおび」と「王様の像」は取得EXPを1.5倍にするアイテムですが、ともに小数点以下切り捨てで計算されます。2つを同時に装備すると単純計算で2.25倍になりますが、正確には、1回1.5倍して切り捨てた値、この値をもう1回1.5倍して更に切り捨てた値が採用されます。例えば、通常値で1EXP取得した場合、

(1EXP×1.5)を切り捨てた値 = 1EXP
さらに(その1EXP×1.5)を切り捨てた値 = 1EXP
で結局2.25倍で切り捨てた2EXPにはなりません。ではどのような入手経験値に対して、どれぐらい狂いが生じるのか、というとその結果は、

「それらの経験値増加アイテムを装備していないときに得る経験値が、『4で割って、余りが1になる』値のとき、装備時の入手経験値が予定より1低くなる」
となります。結局「予定より最大1EXPだけ値がずれることがあるよ」ということで、全然問題なかったですね(^^;

一応論拠を簡単に記しておきます

EXPが……4n4n+14n+24n+3
 ↓ ↓ ↓
1.5倍切り捨てで……6n6n+16n+36n+4
 ↓ ↓ ↓
もっかい……9n9n+19n+49n+6
いきなり2.25倍なら……9n9n+29n+49n+6


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